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長友佑都 7年前

長友がトルコで高く評価される理由。強敵を沈黙させた2試合と情熱のサポーターの支え

text by 神尾光臣 photo by Getty Images,Mitsuomi Kamio

リーグ屈指のウインガーを沈黙させた2試合

 彼らが、また地元メディアが高く評価した点は2つ。空位となっていた左サイドバックを安定させたことと、リーグを代表するウインガーを2人沈黙させたということだ。

 ガラタサライは、左サイドバックの補強に失敗していた。彼らは昨夏ユベントスのクワドォ・アサモアの獲得を目指しており、選手からは合意も得ていたのだが、クラブ間交渉でひっくり返されて頓挫。結果的にこのポジションで唯一の補強となってしまったヤスミン・ラドブレヴィチも、本領が発揮できずサポーターからは非難されていた。

 そこに、やってきたのが長友。当初は「なんでわざわざ右利きのヤツを獲ってくるんだ」とか「あんなに小さいのはフィジカル的に無理」という懐疑論も起こっていたらしい。だが毎試合で安定した上下動を繰り返し、コンヤスポル戦の終盤に繰り出した劇的な決勝弾アシストなどの活躍により評価を確立した。

 そして第29節のバシャクシェヒル戦で、ボスニア代表FWエディン・ビシュツァを止めた。爆発的な縦のスピードを誇るビシュツァは、この試合までに15アシストを記録するなど絶好調。シュペルリガではアンタッチャブルな存在だと見られていた彼を、長友はインテル時代にモハメド・サラーを封じた時と同様のダッシュで張り付き、クロスを出させなかった。

 さらに31節のベシクタシュ戦では、国際経験も豊富なリカルド・クアレスマを沈黙させた。フェイントにも翻弄されず、彼に渡るボールをことごとくカット。この試合では前に出てアシストも決めているので、見事に対面のサイドを押し切ったと言える。

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