終盤に巻き返したが・・・
13/14、14/15と2シーズン続けて入れ替え戦に回った経験のあるHSV。今季を含め5季連続で二桁順位に終わっており、浮上のきっかけを掴めずにいた。
今季も苦戦は続いた。開幕2連勝と幸先の良いスタートを切ったが、その後は4連敗。1分けを挟んで3連敗と早くも泥沼にはまった。さらに第14節から15戦未勝利、バイエルン戦では0-6と屈辱的な大敗を喫した。第29節からは4戦3勝と意地を見せたが、第33節のフランクフルト戦を0-3で落とし、自力残留の可能性が消滅。
奇跡を信じて臨んだ最終節は2-1と勝利したが、他会場の結果により降格が決定。古豪は1部の舞台から降りることとなった。
シーズンで2度の監督交代を強いられ、ティッツ監督のもとでチーム状態は上向いたが、最もほしかった残留という結果を手にすることはできなかった。
過去に入れ替え戦を強いられても土壇場で残留を果たしてきたHSV。“残留力”を持ったチームだったが、降格へのカウントダウンは初めて入れ替え戦に回った時にはすでに始まっていたのかもしれない。
キャプテンの酒井はリーグ公式サイトを通じて「何て言えばいいのか、正しい言葉が見つかりません。とても悲しい日になってしまいました。ファン、選手、コーチ陣、クラブに属する全ての人たちにとって、辛いです」とコメントしている。
かつてヨーロッパの頂点にも立った名門は果たして、1年で1部に返り咲くことができるだろうか。
(文:青木務)
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