日本代表前監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏【写真:Getty Images】
日本代表前監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏に、母国ボスニア・ヘルツェゴビナの最高勲章が授与された。11日付『avaz』などボスニア複数メディアが伝えている。
ハリルホジッチ氏に授与されたのは「オルデン・エヴロプスコグ」勲章。11日にサラエボで授与式が催され、ボスニアを管理する国際機関OHR(上級代表事務所)のヴァレンティン・インツコ上級代表から授与が行われた。
「長年国を離れているにもかかわらず、人々に忘れられていないことを誇りに思う。これまでにも重要な賞を受けてきたが、母国で賞を受けられるのは嬉しいことだ」とハリルホジッチ氏はコメントしている。
インツコ上級代表は、もうひとりの元日本代表監督にも言及。「ボスニア・ヘルツェゴビナは世界に多くのものを与えてきた。ハリルホジッチとイビチャ・オシムはその中でも最高の例だ。日本代表に二人の代表監督を輩出した。ボスニア・ヘルツェゴビナ市民が世界で成功を収めて認められるという前向きなメッセージだ」と語った。
現在65歳のハリルホジッチ氏は現ボスニア・ヘルツェゴビナのヤブラニツァ(当時は旧ユーゴスラビア)で生まれ、現役時代には旧ユーゴスラビア代表でもプレー。フランスのナントとパリ・サンジェルマンでもプレーし、2回のリーグ得点王に輝くなどの実績を残した。
現役引退後はボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を逃れてフランスへ移住し、1995年にフランス国籍も取得。各国のクラブや代表チームで監督を歴任してきた。2014年にはアルジェリア代表を率い、ブラジル・ワールドカップで決勝トーナメント進出を成し遂げた。
2015年には日本代表監督に就任し、ロシア・ワールドカップ予選を突破。だが本大会を2ヶ月半後に控えた4月9日に解任が発表され、ロシアでは指揮を執らないことになった。
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