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Jリーグ 7年前

磐田・松浦拓弥が言う「アイツ」。親友アダイウトンのためにも…勝利をもたらす決意

text by 青木務 photo by Getty Images for DAZN

柏戦で真骨頂を発揮した松浦

 J1第13節・柏対磐田の会場となった三協フロンテア柏スタジアムの気温は25.1度。刺さるような日差しを受けながら、小柄なアタッカーは連戦の疲れを感じていた。

「始まってちょっと経ったら結構きていた。今日はさすがに、暑かったし。走った気はするけど、どうなんだろう」

 前節の横浜F・マリノス戦は曇天の20.2度。81分にピッチを退いた松浦は9.712kmを走った。一方、柏戦は同じ時間に交代したが、10.166kmを走破している。

 相手にボールを回されることを予想していた。我慢の時間が長くなると覚悟して臨んだが、「前半は意外とそういう時間が少なかった」と松浦が言うように、磐田が能動的にプレーするシーンが多かった。

 そして23分、中盤でパスを受けた背番号11が前を向くと、まずそこで相手と入れ替わることに成功。ドリブルで前進し、立ちはだかる相手をヒラリとかわすと、体勢を崩しながら山田にパスを送る。山田が右足を振り抜き、名波浩監督に「スーパーゴール」と言わしめるシュートがネットに突き刺さった。

「2人抜いて気持ち良くなっていたのでシュートまで行っちゃおうかなと思った。パスしておいて良かった(笑)」

 冗談めかして振り返っているが、観ているこちらも気持ちよくなるような、巧みなドリブルだった。ギャップに顔を出してのターンは松浦の真骨頂。自らフィニッシュに持ち込む選択肢を持ちながら、相手を引きつけてパスを出した。周囲の状況がよく見えている証拠だろう。

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