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磐田DFが暴力行為。横浜FMの喜田拓也は謝罪受け入れ「またピッチで会おうと伝えた」

text by 編集部 photo by Getty Images for DAZN

喜田拓也
横浜F・マリノスの喜田拓也【写真:Getty Images for DAZN】

 明治安田生命J1リーグ第12節が2日に行われ、横浜F・マリノスはホームでジュビロ磐田に1-3で敗れた。

 この試合の75分過ぎに事件は起きた。反スポーツ的行為で2枚目のイエローカードを受け、レッドカード退場を宣告された磐田のブラジル人DFギレルメが激昂。目の前にいた横浜FMのMF喜田拓也に左足でミドルキックを見舞うと、味方のGKカミンスキーやDF大井健太郎になだめられながら退場を促される間に、さらなる暴挙に出た。

 ギレルメはなおも怒りが収まらない様子で相手ベンチに歩み寄ると、横浜FMのスタッフにも掴みかかる。これで場内は騒然となり、両チームの選手やスタッフが入り乱れてあわや乱闘状態となった。結局、複数回の暴力行為に走ったブラジル人DFは磐田のスタッフに両脇を抱えられるようにしてロッカールームへと連れていかれた。

 試合後、記者会見に臨んだ磐田の名波浩監督は「スポーツ選手があるまじき行為を試合中にしたという厳然たる事実。チームを預かる身としてマリノスに関わる関係各位、ジュビロに関わる皆さんにお詫びしたい」とギレルメの行為を陳謝した。

 ピッチ上で蹴りを入れられた喜田は、ギレルメ本人や名波監督、磐田の選手たちと試合後にコミュニケーションをとったことを明かし「ギレルメ選手自身も言っていましたけど、少しカッとなってという心情も十分に理解できる。そういうところで自分のところにたまたま来てしまっただけ。それ以上に関係ないスタッフまで巻き込んでしまったのは少し残念なところではありましたけど、それは本人にも先ほど話した時に言いましたし、そのスタッフにも謝ってもらった」と、謝罪を受け入れる姿勢を見せた。

 喜田はギレルメの蹴りが「目があった瞬間に来た」と感じたというが、蹴った本人も全く関係のない選手に怒りをぶつけてしまったことを理解していたという。その時「侮辱だったり挑発は一切なかったですし、それは自信を持って言えること」と喜田は断言した。

 2ヶ月ぶりに復帰してピッチに立って今回の一件に巻き込まれる形となった喜田が繰り返したのは、ギレルメの心情が「選手として十分に理解できること」と「真剣な謝罪を受けたのでそれ以上でもそれ以下でもない」ということ。「同じサッカー選手として気持ちもわかるので、またピッチで会いましょうということは本人にも伝えた」とも語り、すでに謝罪を受けて、相手側への心情にも理解を示していた。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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