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日本代表 7年前

槙野智章とハリルの強い絆。厳しさの裏にあった愛、コミュニケーションが引き出した急成長

text by 藤江直人 photo by Getty Images

ハリルが読み上げた槙野からのメッセージ

ハリルホジッチ
ハリルホジッチ監督と槙野智章の間には確かな信頼関係があった【写真:Getty Images】

 ロシアワールドカップの出場権を得た後の昨年10月以降、指揮官は吉田と組むセンターバックに槙野を指名し、ブラジル及びベルギー代表と対峙した同11月の欧州遠征、結果としてハリルホジッチ監督最後の采配となった今年3月のベルギー遠征でもフル出場させた。

 その間の年末には、国内組だけで臨んだEAFF E-1サッカー選手権(E-1)が東京で開催されている。しかし、ハリルホジッチ氏は「出場しなくていい」とベルギー戦後に槙野に言い放った。

 直後に行われるアル・ヒラル(サウジアラビア)とのACL決勝を制し、E-1と日程が重複するクラブワールドカップで世界を相手に経験を積めーー深い愛が込められた檄だった。

 疎んじられることを承知のうえで、ハリルホジッチ氏は選手たちにあえて厳しい言葉を、文字通りど真ん中へ投げ込んできた。体脂肪率を12%以下に抑えろと厳命し、オーバーした選手たちを激しく叱責したことも少なくない。すべては成長してほしい、という熱き思いの表れだった。

「いつだってヴァイッドの要求は僕にも厳しかった。褒められたことは一度もない。代表も外された。お前は代表に呼ばれる立ち場にないとも言われた。でも、キャリアの中で、成長するきっかけをくれたのは、いつだって自分にNOと言ってくれる人だった」(原文のまま)

 ハリルホジッチ氏の厳しさは、槙野だけに向けられたものではない。たとえば所属チームがなかった時期に問答無用で選外となった守護神・川島永嗣(FCメス)は、解任を受けて自身のブログにこんな言葉を綴った。そして槙野も、自身のインスタグラムに思いの丈を投稿している。

「ハリルホジッチ監督 彼からは、たくさんの事を学びました。たくさん話しました。たくさん怒ら   れました。たくさん褒められました。たくさん笑いました。たくさんムカつきました。でも、彼のおかげでたくさん成長出来ました。今の僕がいるのは紛れもなく、日本代表として、ハリルJAPANとして、あなたからのご指導があったからです。心から感謝しています。Merci!!ヴァイード!!」(原文のまま)

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