前節4-0の勢いをいかせるか
いよいよシーズンも残り3試合。長いトンネルの先に、ようやく光が見えてきた。4月29日のブンデスリーガ第32節、敵地に乗り込むボルシア・ドルトムント。対戦相手はベルダー・ブレーメンだ。
27日に行われた会見で、ペーター・シュテーガー監督は“手応え”を口にした。
「3位の座は手中にある。チャンピオンズリーグ(CL)出場権の獲得を達成できると見積もっているよ」
前節、バイヤー・レバークーゼンを4-0で粉砕したドルトムント。直接対決を制したことで4位から3位に浮上、来季CL出場権獲得に大きく前進した。ここで12位のブレーメンを叩くことができれば、「3位の座」はおろか、他会場の結果次第では2位に浮上することも可能だ。
もちろん順位だけを見て、ブレーメンを格下とみなして侮ることはできない。後半戦に限れば、ホームで4勝3分と無敗を継続中。シュテーガー監督も「ベルダー・ブレーメンは高いレベルでシーズンを過ごしている」と対戦相手を評価する。
ディフェンシブサード、ミドルサードを通して丁寧なビルドアップが特徴で、アタッキングサードでも手数をかけて攻略しようとする。ホームではリズムとテンポに上手く乗ることができるためか、そうしたブレーメンのサッカーは力を発揮しているようだ。
しかし裏を返せば、チームとして球離れが悪いとも言える。ダイレクトプレーや速攻が全くないわけではないが、カウンターで素早く前に行ける場面でも少し手数をかけてしまうところがある。
ドルトムントとしては、しっかりとしたプレッシングで相手からリズムとテンポを奪っていきたいところだ。また、ブレーメンの守備陣は、シンプルにサイドからファーにクロスを入れられると弱いようである。中央をドリブル突破で仕掛けられると脆いところもある。いずれにせよレバークーゼン戦で見せたような攻守にメリハリのあるサッカーで、敵を一敗地にまみれさせたいところだ。
会見でシュテーガー監督は、その前試合で示したサッカーを、そのままブレーメン戦に持ち込むことを示唆した。だが同時に「何かを変えるための新しい可能性も持っている」とも述べている。オプションがあるようだ。