貴重なバックアッパー。NBAならシックスマン賞?
MF:ニッキー・バット
生年月日:1975年1月21日(44歳)
トップチームデビュー:1992年11月21日(17歳)
クラブ経歴(リーグ戦成績)
92/93~03/04 マンチェスター・ユナイテッド 270試合21得点
04/05~09/10 ニューカッスル 134試合5得点
05/06 バーミンガム(レンタル) 24試合3得点
10/11 南華足球隊 3試合1得点
代表歴:イングランド代表 39試合0得点
主なポジション:セントラル・ミッドフィールダー
ニッキー・バットは重要なバックアッパーとしてタイトル獲得に貢献した。もしも、サッカー界にNBAのシックスマン賞のような個人タイトルがあったなら、ニッキー・バットも受賞していたはずだ。
92/93シーズンの1992年11月21日に行われたプレミアリーグ第16節オールダム・アスレティック戦でプロデビューを果たしたバットだが、そのシーズンと翌93/94シーズンではトップチーム定着には至らなかった。
世界有数のビッグクラブで地位を確立したのは94/95シーズンでのこと。このシーズンでバットはリーグ戦22試合、公式戦では35試合に出場してゴールも挙げている。
その後、ロイ・キーンとポール・スコールズのバックアッパーとして定着したバットは、ゴール数こそ96/97シーズンの公式戦6得点が最多だが、重要な一戦や印象に残るゴールを決めている。
カントナ復帰戦、伝説のゴール
その中でも有名なのは、1995年10月1日に行われたプレミアリーグ第8節リバプール戦である。この試合では、エリック・カントナが8ヶ月もの出場停止処分から戦列に復帰した。1995年1月25日に行われたクリスタル・パレス戦で「カンフー・キック」を繰り出した有名な事件での出場停止処分である。
このリバプール戦に先発したバットは開始早々の2分、カントナが左サイドから蹴り込んだクロスに合わせてゴールをゲット。復帰戦のカントナにアシストを記録させたこともあり、今でも覚えているファンも多いはずだ。
また、98/99シーズンのCL決勝バイエルン戦ではベッカムとともにセントラルMFとして先発フル出場し、栄光の瞬間をピッチで迎えている。
世界屈指の名手が揃うマンチェスター・ユナイテッドだけに、中心選手とはなれなかったものの、その実力は他クラブであれば確実に不動の地位を築けるレベルにあった。
近年では、元妻の女性への暴行容疑で逮捕されてネガティブな話題を振りまいてしまったが、往年のユナイテッドファンにとっては永遠に心に刻まれる名選手であることに変わりはないだろう。