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日本代表 7年前

「最悪の悪夢」。ハリルホジッチ前日本代表監督は何を語ったのか?【記者会見全文】

text by 編集部 photo by Getty Images

「ベルギー戦、ほぼ完璧とも言える試合でした」

 本当に難しい時だっただけに、私はこれだけできたことに満足していました。やはりこのチーム、そしてまたこのチームを率いる人々にしても、数年間パフォーマンスはなかなか厳しいものがあった。だからこそ私自身は、そうか今までやってきた選手に代わる選手はいないのかと捜していました。ですからそこにいわゆる競争の原理を取り入れます。

 だからもうちょっとベテランのお尻を叩いて、もう少し彼らが今まで以上に頑張ってくれるようにとかしました。でも、とにかくそういった意味でいろいろと満足しないことがあった。

 でもこの3年間でしっかりと成功を手にして、誰もが満足でした。そして今度は第3ステージに入るわけです。それがワールドカップ。私が就任したのはワールドカップがあるからこそで、そこで海外遠征を2回行いました。その際は世界最高峰の試合をセットしたわけです。

 まずは昨年11月の海外遠征、今年3月の海外遠征、ですから私の頭の中ではワールドカップに向けての調整だと思っていたんです。例えば中盤と、FWについて何かいい解決策がないかと捜していました。ですからワールドカップが要求してくるもの、ワールドカップでしっかりパフォーマンスを出せるものを求めていたんです。

 ですから今まで以上に選手がもっと幅広い力を持ってプレーできるように考えました。ですから、結果のことはあまり頭になかったんです。ですからブラジル戦、ブラジルと言ったら世界一のチームじゃないですか。いい結果、すごい結果を出せるとは思わなかった。

 あくまでもそういった試合によって、経験を積ませることができたと思ったのです。ですから、ブラジル戦、ベルギー戦、マリ戦、そしてウクライナ戦の結果が満足のいくものではないかもしれません。でも、結果が満足いくものではないにしても、そこからたくさんの教訓を引き出すことができました。例えば、ブラジル戦にしても、後半に2回ゴールのシーンがあった(実際は1ゴール)わけです。ここ数年間の色々な試合を見てください。ブラジルに対して2つゴールを入れることができたチームはいますか? 特に前半の最初の20分は大変ひどい状態だったんです。その後ロッカーに戻ってきた時、ハーフタイムのロッカーで、相手のハイレベルなチームにどうしたらいいかと話しをしたわけです。

 あの試合の後は選手達を大いに褒めました。ベルギー戦、ほぼ完璧とも言える試合でした。負けたと言っても、ドロー、もしくは勝ってさえいた試合だと思います。そして私としては、この試合での代表チームにはしっかり組織力があって、自分たちのプレーでしっかり支配できたことに満足していたわけです。

 ベルギー遠征でサッカーは良くなかったかもしれない。でもそこで色々なデータ、情報を引き出すことができたんです。それも本当だったらいつもレギュラーでいる選手、7、8人があの時は代表チームに入っていなかった、そういう状況でもあったんです。前みたいにパフォーマンスが良くないなと、私は見て取った選手はいました。

 私の頭ではそうなったらどうすべきか。11月の最初の合宿の時は28人の選手を呼んで、2回目の合宿には選手22人プラスGK2人、ですから選手達を試していたわけです。ご覧いただいたように、中島(翔哉)を呼んだことも覚えていますよね。皆さんにしてもらえれば素晴らしい選手。

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