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香川真司 7年前

香川真司、練習再開も復帰はまだ。「手負い」のドルト、最良の薬はライバル撃破

text by 本田千尋 photo by Getty Images

完成度高いレバークーゼン。左右のスペースを突きたいドルトムント

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香川真司は練習を再開。復帰まであと少し【写真:Getty Images】

 シャルケのドミニク・テデスコ監督と同様、ハイコ・ヘアリヒ監督も就任して1季目ながら、レバークーゼンのサッカーの完成度は高い。シュテーガー監督は「我々は大きなリスペクトを抱いている」と言う。

 3バックを軸とするしっかりとしたボール・ポゼッションから、タイミングを見計らって一気にギアチェンジ。カイ・ハーヴァーツのテクニック、レオン・ベイリーやケヴィン・フォラントのスピードを活かし、アタッキングサードを一挙に陥れる。

 一方で3バックの左右のスペースを突かれると、脆いところもあるようだ。マルコ・ロイス、クリスティアン・プリシッチ、マキシミリアン・フィリップといった選手たちのスピードとコンビネーションを活かして、ヘアリヒ監督率いるチームを攻略していきたいところである。

 ドルトムントとすれば、採用する基本布陣は中盤フラットの[4-4-2]か。シュテーガー監督はバチュアイの代役としてアレクサンダー・イサクの名を挙げた。18歳のスウェーデン人FWは、そのポテンシャルの高さは疑いようがないが、まだまだ実戦経験が不足している。

 そこで2トップはロイスと、マリオ・ゲッツェが良いのではないか。会見でシュテーガー監督は、低空飛行を続ける背番号10の起用を示唆した。今季も大詰めを迎える中での苦境で、生え抜きMFの奮起を期待したいところだ。

 香川真司は19日に全体練習に合流したとのことだが、レバークーゼン戦で出場するのは、まだ難しいだろう。ゲッツェがバイタルエリアでボールを受けて、タメを作ることができれば、連動したサイドアタックにもつなげていけるはずだ。

 レバークーゼンのポゼッションに対して、ドルトムントは比重を後ろに傾け、カウンター型で臨むのが良いのではないか。決してベタ引きになる必要はないが、ボールロスト時の守備を改めて徹底し、素早く切り替えて敵のゴールを陥れたい。バチュアイがいなくなってしまった今、ロイス、プリシッチ、フィリップといった選手たちのスピード=ドルトムントの強みを活かすことが、最善策になるだろう。

 じっくりと無失点のままゲームを進め、傷を癒しながら、レバークーゼンから勝利をもぎ取りたい。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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