日本サッカー協会の田嶋幸三会長【写真:Getty Images】
日本サッカー協会(JFA)は9日、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督解任を発表した。後任にはJFAの技術委員長を務めている西野朗氏が就任することになった。
ハリルホジッチ監督の電撃的な解任について、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「様々なことを総合的に判断して決断しました」と述べている。
「この度、日本サッカー協会は、4月7日付ヴァイッド・ハリルホジッチ監督との契約を解除致しました。ハリルホジッチ監督には前任の(ハビエル・)アギーレ監督の契約解除のあと、非常に短い時間でチームをつくり、見事にワールドカップ予選を突破することを実行してくれました。彼は非常に真面目で情熱をもっています。ピッチの上ではその熱い気持ちを選手達にぶつけてくれました。デュエルという、まさに日本のサッカー界に必要なものを齎してくれたと思っております。ワールドカップ決定の後、様々な試合を行い、一昨日の契約解除ということになりました。
試合に勝った、負けたで監督を決めているわけではありません。皆さんの意見、選手や様々なみなさんの意見も聞きましたが、それで決めるわけではありません。マリ戦、ウクライナ戦後のコミュニケーションで選手との信頼関係が多少失われてきたこと、様々なことを総合的に判断して決断しました。ワールドカップで1パーセントでも勝つ可能性を見つけていきたい、その思いで決断に達しました。新しい監督は内部からの昇格しかないと考えました。2ヶ月しかない」
また、西野氏については「様々な国際経験も積んできております」と信頼を口にする。そして「大会までたった2ヶ月ではありますが現在、西野氏はスタッフを編成中であります。今週木曜日にすべてを決めてこの場で記者会見をしたいと思っております」と続けた。
さらに「ワールドカップという檜舞台で彼らが120パーセントを発揮できるよう準備していく。今こそこれまで日本サッカー界の英知を結集して臨むとき。こういうときに日本人は力を発揮できると信じています」と語った。
西野氏は2002年から2011年まで率いたガンバ大阪をリーグ優勝や天皇杯優勝、AFCチャンピオンズリーグ制覇に導いた実績を持つ。1996年のアトランタ五輪ではブラジル代表に勝利。「マイアミの奇跡」として今も語り継がれている。
ロシアワールドカップ開幕まで約2ヶ月。新生日本代表は、檜舞台で120パーセントの力を発揮できるだろうか。
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