途中出場の本田、同点弾の起点に
代表ウィークによる中断期間を挟んで行われたリーガMX(メキシコ1部)2017/18シーズン後期リーグの第13節。パチューカは31日、強豪のモンテレイをホームのエスタディオ・イダルゴに迎えた。
日本代表の欧州遠征から帰還したパチューカの本田圭佑はベンチスタート。ディエゴ・アロンソ監督は通常の[4-1-4-1]ではなく[4-4-2]を採用し、右サイドにはサイドバックとしてプレーすることが多いラウル・ロペスを起用した。
だが、モンテレイのタイトなディフェンスに苦しみ、昨年までパチューカに在籍したウルグアイ代表MFホナタン・ウレタビスカヤの鋭い仕掛けなどに苦しめられた。
そうした状況が続く中でショートコーナーを起点としたDFステファン・メディーナの右クロスに長身MFヘスス・モリーナが合わせる形でモンテレイに先制を許したパチューカ。アロンソ監督は後半スタートから本田を投入した。[4-4-2]の右サイドハーフに入った本田は、ワイドなポジションから中央に流れて攻撃に絡むと、大きなピンチを切り抜けた後の53分に見事なつなぎで同点ゴールの起点となった。
自陣の左で奪ったボールを中央で受けた本田は右斜めにドリブルをしながら2人の相手ボランチを引きつけ、そこから左前方のMFエリック・サンチェスにパスを通した。18歳の小柄なアタッカーは少しタメながら、さらに左サイドを走るFWアンヘロ・サガルに展開する。
その間にボランチのエリック・アギーレとFWのセバスティアン・パラシオスが飛び出す。サガルが左足でディフェンスラインの背後に斜めのボールを送ると、ファー気味の位置からニアに飛び込んだパラシオスが右足のスライディングでボールを捉え、ゴールネットを揺らした。
こうした攻守の切り替わりからの攻撃においても、本田は自分のところに相手ディフェンスの意識を引きつけることで、味方に時間とスペースを与える役割をこなしている。そこから前方のどこにスペースが生じるかを瞬時に見極めてバイタルエリアに走り込んだ。結果的にサガルから本田へのボールはもたらされなかったが、起点のパスを出すだけで終わらない本田らしい動きだった。