欧州遠征で新体制スタート。初戦はまさかの…
W杯まで残すところ4ヶ月となったところでベルト・ファンマルワイク新監督が就任し、ようやく動き出した新生サッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)。大事な大会までの準備期間も3ヶ月を切ったこのタイミングで、限られた実戦の機会である2試合を利用して欧州遠征を行った。
今回、ファン・マルワイク監督が招集したのは、基本的には前体制のベースを受け継ぎつつ、Aリーグで出色の活躍を見せていた選手を万遍なく選んだような特に大きなサプライズのない顔ぶれ。新監督らしさが出ている人選としては、なぜかポスタコグルー前体制下では冷遇が続いたベテランGKブラッド・ジョーンズ(フェイエノールト)が久しぶりに復帰したことだ。
彼のオランダでの活躍をオランダ人のコーチ陣がチェックしないはずもなく、Jリーグに移籍してシーズンが始まったばかりのミッチェル・ランゲラック(名古屋)を差し置いて、第2GKの座に収まったこと自体にまったく驚きはない。
イングランドに復帰のティム・ケーヒル(ミルウォール)、またも中東に戻ったマーク・ミリガン(アル・アハリ)、頼れるキャプテンのミレ・ジェディナク(アストン・ヴィラ)といった経験豊富なベテランも変わらず選出。日本絡みでは、前体制から変わらず選出されたミロシュ・デゲネク(横浜F・マリノス)。そして、今季のAリーグでその実力をいかんなく発揮してブレイクを果たし、浦和レッズに引き抜かれたアンドリュー・ナバウト(浦和レッズ)が、移籍して合流直後のA代表初選出となった。
新体制の初戦となった23日のノルウェー戦(オスロ)では、オランダ人のファン・マルワイクにとって馴染み深いシステムであり、アンジ・ポスタコグルー体制でもロシアワールドカップ最終予選終盤のシステム変更まで起用していた4−2−3−1に戻された。
この試合は、立ち上がりから果敢に攻め立てるノルウェーの攻撃に後手に回ったサッカルーズだったが、決定的なチャンスを守護神のマット・ライアン(ブライトン)の好セーブでしのいだ後の19分に先制点を奪う。アーロン・ムーイ(ハダーズフィールド)のコーナーキックを代表きっての便利屋で、今回はトップ下で先発したジャクソン・アーバイン(ハル・シティ)が頭でねじ込んだ。