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香川真司 7年前

香川真司不在のドルト。はりぼての「ナンバー2」、無惨に砕け散ったプライド

text by 本田千尋 photo by Getty Images

バイエルンと競ったのは過去。積み上げたものはもうない

香川真司
香川真司は負傷離脱中【写真:Getty Images】

 10/11シーズンと11/12シーズンのリーガ2連覇に始まり、12/13シーズンにはバイエルンとチャンピオンズリーグ(CL)決勝の舞台で並ぶなど、ここ数年間はドイツで“ナンバー2”の座に君臨してきたドルトムント。だが今回のバイエルン戦の前半だけで、もはやチームはその称号に相応しくないことを証明してしまった。

 そもそも、かたやヨーロッパリーグのベスト16で姿を消し、かたやCLのベスト8に駒を進めている。両チームのパフォーマンスに差がつくのは、当然と言えば当然だ。それでもDFBポカールの3回戦で1-2と食らい付いた時のような迫力は、ドルトムントになかった。向こう見ずな[4-2-3-1]で敵陣に入ってボールを回そうとすれば、バイエルンのカウンターの餌食になるだけだった。

 前半の終了間際にはレバンドフスキとリベリーのゴールで2失点。さらに後半に入っても、ドルトムントの選手たちは状況を打開することができない。そうこうする内に試合終了間際の87分、レバンドフスキがハットトリックを達成する。

 ユルゲン・クロップが旋風を巻き起こして以来、近年に積み上げてきたものが、粉々に砕け散ったバイエルン戦だった。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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