横浜F・マリノスの新戦力オリヴィエ・ブマルがJリーグ初出場【写真:舩木渉】
明治安田生命J1リーグ第5節が31日に開催され、横浜F・マリノスが清水エスパルスに1-0で勝利を収めた。
シーズン開幕後に加入が発表され、今月9日にチームに合流したFWオリヴィエ・ブマルが、ついにそのベールを脱いだ。清水戦に右ウィングで先発出場を果たし、61分に遠藤渓太と交代するまで精力的にピッチを駆けた。
試合後、「まずは勝ててうれしい」と語ったブマルは「難しい試合だったけど、全員が勝利を手にするため共に戦った。チームにとっても、コーチやスタッフ、ファンにとっても素晴らしい勝利だったと思う」とデビュー戦での勝ち点3を喜んだ。
昨年11月中旬に前所属の中国クラブでのシーズンを終えたあと、2週間ほどの休暇を挟んで、かつてプレーしたギリシャや個人トレーナーのもとで調整していたというブマル。横浜FM合流直後はコンディションに不安をのぞかせ、清水戦を終えた段階でも「今日に関してはまだ100%ではない」と認める。だが、「100%に近づいている」と完璧な状態に戻るまでの確信は得ているようだ。
明るい性格で、ある日の練習後には「僕はFWでもMFでもDFでも、どこでもこなせる。GKでも構わないよ!」と冗談交じりにチームへの貢献意欲を語っていた。そんなカメルーン代表FWは、デビュー戦でも独特のタッチで攻撃にアクセントを加え、守備面でも献身的に走った。
自身のデビュー戦を「特別な試合」と位置づけながらも「フットボールというのはどこに行っても変わらない」と、平常心を崩さないところもブマルらしいところ。「僕にとってはいいスタートだった」と顔には充実感を漂わせる。
ウィングのポジション争いは熾烈だが「今日はすごくいい感覚でプレーできた。毎日毎日、試合ごとにもっと良くなった姿を見せられると思う」と、さらなるパフォーマンス向上に自信がある様子。横浜FMは、清水戦から週2試合ペースの15連戦に突入した。カメルーンからやってきたアフリカンパワーの爆発が見られる日はそう遠くないかもしれない。
(取材・文:舩木渉)
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