柴崎岳もアピール成功。香川真司に復活のチャンスが
日本代表の柴崎岳【写真:Getty Images】
MFは、守備的MFで長谷部誠と山口蛍が確実。本大会を見据えるとあと2人ほしいが、続かない。大島僚太は良いプレーを見せたがわずか30分程度で負傷。怪我を嫌う指揮官にとってマイナスポイントだ。三竿健斗は存在感が希薄、厳しいだろう。今回は未招集となった井手口陽介はスペイン移籍後に評価が急降下。守備的MFの残り枠は、厳しいようだが低レベルの争いとなってしまっている。
攻撃的MFでは、森岡亮太は悪くなかったが及第点止まり。周囲との連携が悪く攻撃陣を牽引できたとは言えない。逆にアピールに成功したのは柴崎岳。戦術眼の良さ、正確なパスで好機を演出。プレースキッカーとしても十分。
森岡がポジションを掴めなかったことで、香川真司に復活のチャンスが巡ってきた。怪我がなければ今回も招集していたことを指揮官も明言しており、想定には入っている。ここの争いは5月30日のガーナ戦までもつれるだろう。
ここ数年、日本代表の主力として活躍してきた本田、岡崎、香川。2017年に入ってから招集漏れを経験し、1つの時代の終焉かと思われたが、ロシアワールドカップが近づくにつれ、復活の目が出てきた。
とはいえ、彼らは選手として今が絶頂期というわけではない。それでも可能性が出てきてしまうのは、3人を超える存在があまりに少ないからだ。それは日本サッカーが停滞期にある証左でもある。
(取材・文:植田路生【リエージュ】)
【了】