日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】
【日本 1-2 ウクライナ キリンチャレンジカップ】
日本代表は27日、キリンチャレンジカップでウクライナ代表と対戦し1-2で敗れた。
「奪った後の狙いは速い攻撃でした」と、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はこの日の狙いを述べた。だが、マリ戦の反省もあってかチームは繋ぐ意識も高かった。「ボールを奪ったら俊敏性や前へ向かう姿が必要。だが今日は引いてもらう、相手ゴールに背を向けることが多かった。多すぎた。そこも変えていかないと」と、指揮官は選手たちの戦い方に満足していない。
今シリーズは主力を欠いて臨んだ。指揮官は「レギュラーを5~6人呼べなかった。ブラジルやフランスではないので、選手が欠けたところが圧し掛かる」と嘆いた。それでも、「多くの選手を試すことで得た情報もある。すべての情報が良いわけではないが、全員が最高の状態ではない。これからクラブの視察も続けたい」と、今後も選手たちに目を光らせるつもりだ。
今回の2連戦では中島翔哉の奮闘が目立った。ポルトガルで活躍するアタッカーについてハリルホジッチ監督は、「1つの発見でした。多くの人にとってサプライズかもしれないが、長い間追跡してきた。満足のいく姿を見せてくれた」と評価をした。
ワールドカップでは「どのようなプレーをすべきかは私の中にある」と言う。
「パワーがあって形を崩さないチームと対戦するが、そこに耐えられる編成にしないと。罠に陥ってはいけない。日本が仕掛け続けることを期待する人も多いだろうが、そのような贅沢はできない。ブラジルもプレースタイルが変わっている。
攻撃のみではない。すべての選手が守備に関わっている。フランスとコロンビアの試合も見たが、自分たちに何ができるのか認識しないといけない。幻想を抱いては罠に陥る」
多くの課題が噴出した今シリーズ。ハリルホジッチ監督は多くの情報を得たようだが、それを精査して今後に繋げたいところだ。
(取材:植田路生、文・構成:編集部)
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