ウクライナ戦の前日練習を行った日本代表の選手たち【写真:Getty Images】
日本代表は現地時間26日、ベルギー・リエージュ市内において、翌日のウクライナ代表戦に向けた前日練習を行った。
冒頭、選手らはピッチ中央に集められると、ハリルホジッチ監督を中心としてミーティング。通常3~4分程度だが、この日は約8分間行い、大声に身振り手振りを交えて熱弁。興奮しすぎたのか声量も大きくなり、報道陣に何を話しているのか聞こえるほどだった。
記者会見で監督は「外部への発言は良くない」と語った。マリ戦後、一部の選手たちから不満とまではいかないまでも監督の指示に対して戸惑いがあったことがメディアに語られた。それに対する牽制だと思われる。同じようなことをミーティングでも熱弁。「ジャーナリストに何か話したようだが!」と選手たちに向かって声を荒げた。
最も声が大きくなったのは「Je suis japonais! (私は日本人!)」発言。外国人スタッフとして代表監督を務めているが、気持ちは日本人と一緒という意味合いだろう。絶叫しているかのような声の大きさだった。
ハリルホジッチ監督が訴えたかったのはチームとしての団結。「日本代表」として一緒にいる限り、国籍は関係なく1つにならなければならない。そのためには外部に不満を漏らすのではなく、まずは仲間たちで解決していこうという意図があるのだろう。
選手らは一様に神妙な面持ちで指揮官の声に耳を傾けていた。その後の練習では長谷部誠、槙野智章らを中心に大きな声を出し、チームの士気を高めていた。ハリルホジッチ監督の熱意は選手らに伝わっているはず。あとは明日、結果を出すのみだ。
(取材・文:植田路生【リエージュ】)
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