日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は26日、翌日の国際親善試合・ウクライナ代表戦に向けた記者会見に臨んだ。
23日のマリ戦は1-1のドローに終わっていた日本。あわや敗戦まで追い込まれただけに、ウクライナには勝って欧州遠征を終えたいところだが「ウクライナはマリよりレベルが高いチーム」と、ハリルホジッチ監督は語る。
ウクライナ代表を率いるのは同国のレジェンド、アンドリー・シェフチェンコ監督だが、ロシアワールドカップ出場は逃した。とはいえサムライブルーの指揮官は「クロアチアとの(ワールドカップ欧州予選)プレーオフも2試合見た。素晴らしかった。形の整った、連動しているチームだ」と相手の実力を高く評価している。
ワールドカップまで残り3ヶ月を切った時点でのテストマッチだが、日本代表の雰囲気は芳しくない。マリ戦に引き分けた後は選手たちの口から迷いや不安を感じさせる言葉が出た。だが、ハリルホジッチ監督はそれを良く思っていないようだ。
「日本だけではないが、ワールドカップが近づいてくると緊張感が高まる。その中でいろいろな人のいろいろな発言が出る。少し発言は多いかなと思うが、それぞれが仕事を実行するだけ。 メディアはスキャンダルや話題になるものを探していると思うが、代表はどの国でも聖なるもの。我々でも問題があれば内部で解決する。だから外部への発言は良くない」
ハリルホジッチ監督は「たくさんの怪我人がいてチームが常に変わっている」「コロンビアも見た。まだ差がある」と、ワールドカップに向けて不安材料があることは認めている。それでもチームの一体感を損ねかねない選手たちの発言には神経を尖らせている。
「(コロンビアとの差を認識して)団結して一体となっていかないといけない。目を覚ましていかないと。責任者は私です。 ワールドカップで成功できるかどうかはわからない。コロンビアに勝ちたいという気持ちがあっても、今の状態では幻想に近い。2ヶ月後にどうなるか見てみないとわからない。
私はここでコロンビアに勝つなどというおとぎ話はしたくない。状況を認識しないと。ワールドカップでは何が起こってもおかしくない。選手たちが勇気を持って意欲的にやる状態を作りたい。多くの仕事が残っている。批判することは簡単であり、みなさんが私を批判しても、私は問題ないが、私はみなさんの前で選手を批判しない。選手と向き合ったときにする」
(取材:植田路生【リエージュ】、文・構成:編集部)
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