本田圭佑【写真:Getty Images】
日本代表は現地時間25日、キリンチャレンジカップのウクライナ戦に向けて練習を行った。
練習後に取材対応した本田圭佑は、日本の弱点について言及した。
「監督の理想とするサッカーがあるのは見ていて思う。どのクラブでも、代表でもそれはあると思うけど、日本の一つの弱点っていうのは歴史が浅いせいで、『日本とはこれ』っていうサッカーがない。毎4年、違うスタイルを模索しながらここまで来ているっていうのが現状だと。次のステップに行かないといけないっていうのはずっと言っているけど、そこの今、転換期にあると思うんですね」
さらに、本田はこう続ける。
「転換期が1年とかじゃなくて、もしかしたら5年くらい続いているのかもしれない。ブラジル(ワールドカップ)もそれ追い求めてやったし、でも負けたわけで、またリセットするってところから模索が続いている中でまた新スタイル。困った時は普通、集団って原点回帰するものがあったりするんですよ。それが今、日本のサッカーにはないのは確かに脆いところではあるのが事実ですよね。普通では簡単に立ち返る場所があると楽な道があるんですけど、今、楽な道はないんですよ」
これまで日本サッカーは、ワールドカップが終わるとそれまでと異なるスタイルを身につけようとしてきた。そのビジョンに合う監督を見つけてチームを強化し、4年に1度の世界大会を終えるとまた違う方へと目を向けた。多くのことを吸収できたはずだが、本田の言うように『日本とはこれ』というものは、ぼやけている。だが、本田はそんな現状を悲観してはいない。
「これをネガティブに考えずに、そういうのはどの国もサッカーでもサッカー以外でもそういうことをやってきて、歴史って築かれていくんで。逆に僕はこういう場面に出くわしていることっていうのは光栄なことだと思う。今、この難しい状況をどう打開するかっていうのは一選手として、日本人として考えていますよ。考えていますし、案もあるし、やることもあるし、これからもトライしようと思ってることがいくつかあるんで」
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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