日本代表は現地時間25日、キリンチャレンジカップのウクライナ戦に向けて練習を行った。

　本田圭佑はウクライナについて「マリより強い相手ってのはもう明らか」と言う。

「向こうは勝者のメンタリティ持っているシェフチェンコが監督をやっている。どういう相手でも全力で来るのは間違いないんで、そういう意味ではまたマリとは違う意味でのぶっつけ本番、仮想ぶっつけ本番を想定できる。ちょっとこういうドタバタしている状況の中でもワールドカップっていうのは戦わないといけなかったりするので。そこで立て直せるかどうかっていうのをメンタル的にも求められているし、チーム全体としてそれは言えることですよね」

　そして、自身が出場した際には様々な役割を担う意思を示した。

「ビルドアップの段階では起点にはならないといけないし、最後のところはやっぱり仕留めるプレーを最低でも数回出していかないといけない。守備、ビルドアップ、仕留めるところ。もちろん全部やらないといけないかなと思っている」

　マリ戦の後半は裏を狙うようなプレーが多く、指揮官の要求に選手たちが応えようとした。「サッカーは相手ありきじゃないですか」と本田が言うように、臨機応変に戦う必要がある。その点で、日本の大黒柱には思うところがあるようだ。

「相手が来るから裏を取る、来なかったら、という話なので。だから試合にならないとやることっていうのは本当にはわからないんですけど、質は見せないといけない。それは当たり前の話で、とにかく次のウクライナ戦はチームとして結果にこだわる。そういう雰囲気を作っていきたい。議論のポイントも全体的にちょっとレベルが低いような話が多すぎる」

　長く日本代表をけん引してきた本田は、議論のレベルを上げるためにすべきことを説明する。

「言葉と行動の連続だと思っている。まず発する、行動する、反省して修正してまた発言する、行動する。そういうサイクルを2カ月半、右肩上がりにしていかないといけないですよね。でも発言するってところがそもそも右肩下がりになっていたりするので。選手たちのせいだけでもないし、スタッフだけでのせいでもないけど」

　本田は「話せることもあるし、話せないこともあるけど」としつつ、やはりウクライナ戦の勝利にフォーカスしている。

「今話せることとしては、とりあえずポジティブに、今与えられたところは全力でやるってところは最低限必要。ウクライナ戦で普通にやったら負けるんだろうってところで勝つんだと。引き分けもない、勝ちしかないんだって気持ちをチームに浸透させていく。まずはそこからですよね。それが前提で、そこからの逆算方程式をまず開始する。そこだと思いますね」

　勝利を掴むことで、ポジティブな流れを生み出したいところだ。

（取材：元川悦子、文・構成：編集部）

【了】