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日本代表 7年前

【西部の目】手の内を見せる必要はないが・・・。ハリルJ、このままならセネガル戦勝ち目なし

23日、日本代表はマリ代表との親善試合に臨み1-1で引き分けた。前半はテンポ良くボールが回る場面があったが、大島僚太を負傷交代で失った。守備では一人が剥がされると周りの対応も遅れ、マリの餌食になった。この戦い方では、ロシアワールドカップ本大会で対戦するセネガルに勝つことはできない。(取材・文:西部謙司)

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

唯一わかったのは、これでは勝てないということ

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日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

【日本 1-1 マリ】

 ワールドカップまでにやるべきことは何かと問われたハリルホジッチ監督は、

「すべてだ。すべて、すべて、すべて。結果を残すには自分たち自身に正直になることしかない」

 記者会見に現れた監督の表情は意気消沈といった面持ち。第一声が「何と言ったらいいか」。そして会見中何度も「深い分析はしたくない」と言った。深入りすると、ネガティブな言葉が噴出すると自分でわかっているからだろう。わりと正直な人なので、額面どおり受けとるとかなりガッカリしている様子だった。

 仮想セネガルという触れ込みのマリ戦だったが、唯一はっきりしたのは、このようにプレーしたら勝ち目がないということである。

 実は仮想セネガルというのは真っ赤な嘘で、手の内をさらすつもりなど毛頭なく、周囲を欺くための作戦と人選だったと考えたほうが辻褄が合うぐらいダメな試合だった。会見の落胆ぶりが演技だとするとかなりの役者ぶりなのだが、残念ながらその可能性は低いと思う。

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