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日本代表 7年前

【識者の眼】大島僚太がハリルジャパンで生きる道。J屈指の天才パサーに求められること

text by 河治良幸 photo by Getty Images

守備面での成長。テンポを変えるキラーパスも

大島僚太
昨年12月のEAFF E-1サッカー選手権は負傷で途中離脱。それでもプレー面は確実にスケールアップを遂げていた【写真:Getty Images】

 本大会に向けた大島の評価や起用法を見極める上で、“仮想セネガル”の相手に、中盤の守備でどれだけ貢献できるかは1つ基準になるが、より期待されるのはチャンスに直結する組み立てなど、攻撃面の大きな働きだ。E-1では川崎Fでプレーしている時より縦の意識を高めてプレーしていた大島。川崎Fとはチームの攻撃スタイルも自身の役割も異なるが、共通する部分もある。守備から攻撃に切り替わった時のファーストパスだ。

「普段フロンターレにいる時は代表でのプレーというよりは、また求められることも違う。ただ、やっぱりフロンターレでも相手にブロックを敷かれる前に攻撃をするチャンスは自分自身も狙ってはいたので、もう1回来た時に出せれば」

 中盤でボールを奪った瞬間に相手のディフェンスが縦に間延びする隙があれば、時間をかけずに突いていく。そうした姿勢をマリ相手に発揮して得点チャンスに結びつけることができれば、有力候補がひしめく中盤でも大きなアドバンテージになる。また縦の志向が強くなるチームの中で時にショートパスのつなぎを織り交ぜ、そこから決定的な縦パスを入れるなど、大島が得意とするプレーを生かすことができれば、これまでの日本にあまり見られなかったリズムの変化を生み出すこともできる。

「タテばっかりという言い方はあれですけど、しっかりつなげるところでつなぐことによって、相手がボールヴォッチャーになれば逆サイドの選手とか空いてくると思うので、そこはチームメートと話し合いながら、このタイミングで走るとか聞いておきたい」

 そうしたコミュニケーションをFWの選手や中盤で組む選手と積極的にしていくことで、ゴールに繋がるプレーの可能性は高まっていくはず。その中でも川崎Fの同僚である小林は「もし一緒に出られたら2人だけの息の合ったコンビで一発背後を狙うタイミングと自分のイメージとパスがしっかり合えば、それが得点につながると思う」と語る。

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