ライバルたちも好調。求められるのは勝利の原動力となる活躍
ゴールに直結する仕事をマリ戦で見せることができれば、日本代表にとっても理想的だ。右FWでスタメン出場が有力視される久保裕也(ヘント)が2018年に入って1ゴールしか奪えていないこともあって、左サイドからフィニッシュに持ち込む形がより強く求められてくる。
タテ関係に位置する長友佑都(ガラタサライ)もほぼ同時期に新天地へ赴き、かつての攻撃的スタイルを取り戻しつつある。左サイドの2人がいいハーモニーを奏で、分厚い攻めを形成していけば、かつて「日本の生命線」と言われた香川真司(ドルトムント)と長友のコンビを上回る破壊力を披露することも夢ではないはずだ。
今回の日本代表メンバーには、デュッセルドルフのチームメートで2~3月にかけて公式戦4試合連続ゴールを奪った宇佐美貴史、ポルトガルで得点センスを開花させた中島翔哉(ポルティモネンセ)もいる。
原口が少しでも足踏みしていたら、好調の2人に左サイドのポジションを奪われてしまう恐れもある。ロシアワールドカップ出場を果たすべく、この4年間高みを目指し続けてきた男にとって、それだけは絶対に許されることではない。今の彼に求められるのは、常にチームのためにハードワークを惜しまず、勝利の原動力になること。マリ戦での原口元気の完全復活を楽しみに待ちたい。
(取材・文:元川悦子【リエージュ】)
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