求められるのはリーダーシップ。守備陣に安定もたらせるか
今回は守備の要・吉田麻也(サウサンプトン)も不在なだけに、続く2戦目のウクライナでは、長年戦っている槙野や森重、年下の昌子源や植田直通(ともに鹿島)らセンターバック陣をサポートしながら、守りを安定させることも求められてくる。
「経験ある選手がケガで離脱している状況で、僕がこの10年間の代表での経験をどうやってみんなに伝えていけるか。そこは自分自身も試されているなと思う。若い選手たちがイキイキとプレーできるようなサポートを自分自身がしたいですね。イタリアで守備を学び、トルコで今、攻撃をどんどんやって、そのバランスが取れてきているとも思うので、それも日本代表で出していければいいと思います」と長友は自分のやるべき仕事を明確に描いている。
すでに年齢では川島永嗣(メス)、長谷部に次いで3番目、代表キャップ数でも長谷部の106に続く101試合を記録しているベテランだけに、ロシアを目前にして停滞感の続く日本代表を力強くけん引しなければならないのは確か。
「戦友でもあり、ホントにいい仲間」と認める長年の盟友・本田も半年ぶりに代表復帰し、ともにチーム活性化を図りたいという意識も強いはずだ。その思いをピッチで前面に押し出し、昨年10月のニュージーランド戦(豊田)以来の勝利の原動力になること。それが長友に課せられた重要な命題だ。今こそ、卓越した国際舞台での経験値を最大限発揮してほしいものだ。
(取材・文:元川悦子【リエージュ】)
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