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「12-1」の伝説的試合に疑惑。スペイン代表に大敗した相手が35年越しの訴え

text by 編集部 photo by Getty Images

スペイン
スペイン国旗【写真:Getty Images】

 かつてスペイン代表がマルタ代表に「12-1」というスコアで勝利を収めた伝説的な試合について、不正が行われた疑いがあると当事者が主張した。スペイン『モビスター・プラス』による報道を複数メディアが伝えている。

 問題の試合は1983年12月に行われた、EURO84(1984年欧州選手権)予選の試合。グループ最終節を迎えた時点でスペインは、オランダを抑えて本大会に出場するためにはマルタとのホームゲームに11点差以上で勝たなければならない状況に立たされていた。

 欧州の中では力が劣るマルタが相手とはいえ、11点差は現実的なスコアではないと予想されていた。だがスペインは前半3-1という状況から、後半だけで9ゴールを奪って12-1で大勝して本大会出場を決めた。当時から八百長などの疑いもかけられたが、立証はされなかったという。

 語り草となった試合から35年を経て、当時マルタを率いていたビクトル・シェッリ氏は、マルタの選手がハーフタイムに何らかの薬物などを盛られた疑いがあると主張した。「カットされたレモンを出された。口にした選手たちは、その後気分が悪くなった」と同氏は話している。「スペインがやったのではないことを願いたい。もしそうだったとすればサッカーは完全に終わりだ」

 試合に出場していたシルビオ・デマヌエレ氏も、「レモンを口にしたあと気分が悪くなった。酔って一晩中騒いだ後のようだった」と主張。さらに「スペインの選手たちのエネルギーは異常だった。ステロイドを摂取した時のような様子だった」と、相手側のドーピングも疑う発言をしている。

【了】

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