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香川真司 7年前

香川不在でドルトムントは不安定に。指揮官も求める背番号23の重要性

text by 本田千尋 photo by Getty Images

成績だけをみれば悪くないドルトだが…

 それから4日後の15日、ELのラウンド16第2戦。チームはザルツブルクを相手にアウェイで0-0のドローに終わった。2戦合計でのスコアは1-2となり、ELの敗退が決定した。そして18日に行われた対ハノーファー96戦では、ミチ・バチュアイの技ありゴールで1-0で勝利する。薄氷を踏むような戦いが続くドルトムント。

 11日の試合で2-3と追い詰めた後で、フランクフルトの MF長谷部誠は「今日は非常に大きなチャンスだったと思う」と振り返った。

「ドルトムント自体も今シーズンは…僕らが言うのもなんですが、不安定というか、2、3年前の本当に勢いのあるドルトムントではないので」

 日本代表の主将が言及するように、もはやその姿は、ドイツでナンバー2の座に君臨し、チャンピオンズリーグ(CL)の常連だった頃の強さにはない。代表ウィークが明ければ、今季も残すところ後7試合。

 現在3位に付けるドルトムントは、このまま4位以内をキープして、目標である来季CL出場権を獲得できるのだろうか。そしてそのラストパートに、香川真司は不可欠なのだろうか。

 香川が離脱してからの4勝4分1敗という数字は、さほど悪くないようにも見える。ホームでのELで1度FCレッドブル・ザルツブルクに敗れはしたが、ブンデスリーガでは無敗のままだ。

 しかしドローに終わったゲームでも、2月26日のFCアウクスブルク戦や、EL敗退が決定した15日のザルツブルク戦を振り返ると、ボールポゼッションが安定せず、なかなか試合のペースを握ることができなかった。

 バチュアイの後半アディショナルタイム弾によって辛うじて勝ち切った2月15日のELアタランタ・ベルガモ戦、フランクフルト戦も同様。フランクフルト戦ではマリオ・ゲッツェをベンチに下げ、あまりポセッションにこだわらずカウンター型に舵を切ったが、それでも自分たちがボールを保持する時間はどうしても存在する。

 そういった時間帯に攻勢に出るべきなのか、じっくりとパスを交換すべき時なのか。90分間の中でゲームの流れをなかなか読めず「不安定」なのが、今のドルトムントなのだ。

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