横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督【写真:Getty Images for DAZN】
明治安田生命J1リーグ第4節が18日に行われ、浦和レッズを1-0で下した横浜F・マリノスがリーグ戦今季初勝利を挙げた。
試合後、横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督は記者会見で「非常に素晴らしいパフォーマンスだった。90分間を通して選手たちを褒めたいと思う」とリーグ初勝利の喜びを語った。
前半から丁寧にボールを繋いで攻撃を組み立て、浦和のハードなプレッシングにも臆せず試合を支配した。ポステコグルー監督は内容も伴っての勝利から「自分たちのサッカーができた。浦和のホームということで難しい試合になると思っていたが、ボールを支配し、チャンスを作り、そしてゴールも決められた」と手応えを感じ取っていた。
そして「何より勝って選手たちが報われて非常に嬉しく思う」と、90分間通して自分たちの掲げるスタイルを貫いた選手たちに賛辞を送った。
これまでリーグ戦3試合で1分2敗と苦しむ中でも、常に「結果よりも内容」にこだわってきた指揮官らしく、浦和に勝利しても「いままで監督として指導していて、常に内容を非常に大事にしてきました」とパフォーマンスの良し悪しをメインに評価する姿勢にブレはない。
「今日みたいな試合で、もし90分間違う形で守備をして、最後カウンターで1点取っても同じ結果になっていたかもしれない。だが、やはりこういうサッカー(攻撃的なパスサッカーを貫くこと)をして選手たちが報われるのが自分の哲学だと思う」
これまでの試合後は憮然とした表情で話しをすることが多かったポステコグルー監督にとって、勝利の味は格別だったはず。記者会見で79分にゴールをかすめて失点になりかけた浦和MF青木拓矢の超ロングシュートについて問われ「私は21年間監督をしていて、ああいったシュートを決められたのは4回くらいだったと思う。その他の3566回は決まっていない(笑)。あの形で決められたらしょうがない」と冗談で笑いを誘う場面も見られた。
「結果が出ることによってチームの信念が強くなるかもしれない。自分自身は選手たちの練習態度や練習に臨む姿勢を見ていると、彼らが半信半疑だったとは感じないし、必ず信じていたと思う。これから時間が経てばもっともっと強いチームになっていく」
代表ウィークによる約2週間の中断期間を活用し、どこまでチームの完成度を上げられるか。まもなく大津祐樹が負傷から復帰し、新外国人FWオリヴィエ・ブマルが戦力としてチームに加わる。「2勝目」への鍵を、31日に予定されているJ1第5節の清水エスパルス戦に向けたトレーニングの中で探し当てたいところだ。
(取材・文:舩木渉)
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