横浜FMのファン・サポーターとともにゴールを喜ぶFWウーゴ・ヴィエイラ【写真:Getty Images for DAZN】
明治安田生命J1リーグ第4節が18日に行われ、浦和レッズを1-0で下した横浜F・マリノスがリーグ戦今季初勝利を掴み取った。
お互いに未勝利で迎えた一戦。試合を決定づけたのはエースストライカーの一発だった。81分、ペナルティエリア手前まで侵入した左サイドバックの山中亮輔が、右方向へスルーパスを通す。それに反応して相手ディフェンスの背後をとったFWウーゴ・ヴィエイラが横浜FMに待望の先制ゴールをもたらした。
自身の得点シーンについて「コントロールがうまくいって、ゴールを決めることができた」と振り返ったポルトガル人FWは、2試合連続となる今季2ゴール目が決まるや否や、目の前で声援を送る横浜FMのサポーターのもとへ一目散に駆け寄る。そこには出場していた選手だけでなく、ベンチメンバーも加わって体いっぱいに喜びを表現した。
浦和戦でのウーゴ・ヴィエイラは1人で6本のシュートを放ったものの、決定的な場面ではことごとく相手GK西川周作に阻止されていた。その西川について「Jリーグで最高のGK」と賛辞を送ったが、最後の最後で日本代表守護神の牙城を崩した。
山中が左サイドからカットインしてくる間に、ウーゴ・ヴィエイラはペナルティエリアへ入らず手前でバックステップを踏んで、自分の足元よりも前にパスを呼び込んだ。そして対応が遅れた浦和ディフェンスの裏を突き正確なシュートを突き刺す。生粋のストライカーらしい見事なゴールだった。
「今日の試合は特にチャンスが多かった。僕たちは毎試合素晴らしいプレーを見せている。特に今日は素晴らしかった。前半の終わりから後半にかけてチャンスがいっぱい巡ってきた。もっとこういうチャンスが増えれば、勝利もたくさん見せられると思う」
さらなるゴール量産に自信を覗かせたエースストライカーだけでなく、選手たちがアンジェ・ポステコグルー新監督の指導の下で取り組んできたプレーモデルを信じ続けたからこその1勝。この勝利を経験したことによって、新たなスタイルへの自信が確信に変わりつつある。
(取材・文:舩木渉)
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