EL敗退で目的地への道は1つに
“予感の道”を歩むことになるのか。3月11日に行われたアイントラハト・フランクフルト戦の試合後、香川真司は、今後のチームの戦いについて見解を述べた。
「まあまあ見ての通りですし、まあ正直2か月苦しい戦いが続くと思いますし。ただ最終的にチャンピオンズリーグ(CL)に出られる、その最終目標に辿り着けるように。まあ苦しい戦いですけど」
フィジカルに長け高い連動性を発揮するフランクフルトを相手に、ボルシア・ドルトムントは3-2のスコアで辛うじて勝利。負傷離脱中の背番号23は、これから続く「苦しい戦い」を予想した。
そしてその香川の予感どおり、15日にドルトムントのヨーロッパリーグ(EL)の敗退が決定した。敵地でFCレッドブル・ザルツブルクと戦ったラウンド16の第2戦は、突発的な怪我人にも悩まされ、試合のペースを握られたまま0-0のスコアレスドロー。2戦合計1-2でオーストリア王者に敗れ、EL制覇の夢は潰えた。ELで優勝しても翌季のCL出場権を獲得することはできた。つまり、今季のブンデスリーガを4位以内で終えることでしか、「最終目標に辿り着け」ないのだ。
そこでEL敗退から中2日で迎えるのが、18日のブンデスリーガ第27節、対ハノーファー96戦である。16日に行われた会見で、ペーター・シュテーガー監督は「苦しい戦い」を予想した。
「ハノーファーが示しているパフォーマンスは本当に良いものだ。彼らは試合で向き合うのが難しい。フィジカル面ではフランクフルトと似たように向かってくるだろう。だが私は試合に勝つ良いチャンスを見ているよ」
ハノーファーは「フランクフルトと似たように」フィジカルを押し出し、[プレッシング+ショートカウンター]で挑んでくるチーム。先のELで完敗したザルツブルクと似たタイプと言えるだろう。それは何より、ドルトムントがまだピーター・ボス体制だった前半戦、アウェイで2-4で敗退した試合が物語っている。
もちろんシュテーガー監督は、志半ばでクラブを去ったオランダ人監督とは嗜好するスタイルが異なる。ハイラインの[4-3-3]にマン・ツー・マン気味のディフェンスでハメられた前回の対戦と、同じ轍を踏むことはないだろう。