本田圭佑のインサイド起用も。メキシコでは躍動
E-1初戦の中国戦は立ち上がりから積極性が出ていただけに、早い時間の怪我で残り試合の欠場を余儀なくされたことは残念だが、そうした姿勢が見られたことは再びA代表に呼ばれるに値する。あとは正確なパスはもちろん、速い攻撃の中でタイミングを逃さずバイタルエリアに顔を出せるか。肉体的な強さを持つマリとウクライナを相手に、守備面の成長もアピールのしどころだ。
本田は年が変わってメキシコ1部後期リーグに入り、サイドハーフの他に[4-2-3-1]のトップ下、[4-3-3(または4-1-4-1)のインサイドハーフでも起用された。それぞれのポジションで多少役割が異なるが、ボールをキープするところとシンプルにはたくところ、飛び出しのタイミングなど、ゲームコントロールをしながら状況に応じて組み立て、崩し、フィニッシュとあらゆる局面に関われる。
パチューカの方が日本代表より中盤でボールを持つ時間帯が長いため、ハリルジャパンでは普段以上に攻守の切り替わりが激しい中でのプレーを求められるが、そうした場合はアウトサイドよりインサイドの方が特徴を出しやすいだろう。
攻撃的MFに誰を起用するかでサイドと前線との関係も大きく関わる。ハリルホジッチ監督が個人だけでなくユニットの可能性をどう見込んで起用してくるか。従来の主力選手はもちろん、中島のようなフレッシュなメンバーとのコンビネーションやバランスといった部分もマリ戦とウクライナ戦での大きな評価ポイントになりそうだ。
(文:河治良幸)
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