指揮官との不仲説…真相は?
とはいえ、解説者の中で共通するのは「最近は低調なパフォーマンスが続いているために起用されていなかった」という見解である。中東メディアの取材を受けたユナイテッドのOBミカエル・シルベストルは、「巨額の移籍金でユナイテッドにやってきたポールにかかる期待は特大だ。最近はその期待にそぐわないプレーをしていて、だから先発を外された。いいプレーをしていないから外された。それだけの話だ」としている。
同じくユナイテッドのレジェンドであるリオ・ファーディナンドとポール・スコールズも、攻撃面では素晴らしいクオリティーを持つと称える一方で、守備面での不安要素が問題だと解説している。セビージャ戦後、『BTスポーツ』の番組に出演したファーディナンドは次のように語った。
「ポグバのポジショニングが悪いのは、今晩スタメン落ちした理由の大きな一つのはずだ。私がピッチにいたら、後方から怒鳴り散らしていただろう。でもそういった存在が彼には必要なんだ。ジャンルイジ・ブッフォンやジョルジオ・キエリーニなどのDFリーダーがユベントスにはいたが、今のユナイテッドにはそういった存在がいない。厳しい環境でのコミュニケーションがないから、最近のポグバにはインテンシティーが欠けているんだ」
そして、スコールズも続けた。
「特に今夜のような敵地での欧州カップ戦では守備が重要になる。ポグバは攻撃面ではファンタスティックだが、その一方で規律がなくて、守備で計算が立たない。モウリーニョは中盤をソリッドにして、速攻で敵の守備を崩したいと考えていた。ポグバは、自分の役割を教えられてプレーするタイプだけど、それが分かっていないんじゃないだろうか」
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