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日本代表 7年前

充実一途の東京五輪世代。長期的な強化プラン、リオ五輪とは違う森保ジャパンの本気度

南米パラグアイ遠征(3月19日~28日)に臨むU-21日本代表のメンバー23人が、13日に日本サッカー協会(JFA)から発表された。2年後に迫った東京五輪を戦う世代となるホープたちのなかには、開幕した今季のJ1でコンスタントに出場機会を得ている選手も多く、サンフレッチェ広島を3度のJ1王者に導いた森保一監督(49)も表情を綻ばせている。育成が長く課題とされてきた日本サッカー界で、10代を含めた若手選手の“当たり年”になっている舞台裏を探った。(取材・文:藤江直人)

text by 藤江直人 photo by Getty Images

東京五輪世代がJリーグでも台頭

森保ジャパン
三好康児、板倉滉、立田悠悟(左から)らがJ1でレギュラーを獲得している【写真:Getty Images】

 確率は何と94%に達している。日本サッカー協会(JFA)から13日に発表された、南米パラグアイ遠征に臨む23人のU-21日本代表メンバー。そのなかで17人を数えるJクラブ所属選手のうち、実に16人が開幕したばかりの今季の公式戦でピッチに立っている。

 しかも、第3節までを終えた明治安田生命J1リーグで、7人が3試合続けて先発の座をゲット。DF板倉滉(ベガルタ仙台)、立田悠悟(清水エスパルス)、MF市丸瑞希(ガンバ大阪)、三好康児(北海道コンサドーレ札幌)の4人がフル出場を続けている。板倉と立田は勝利につながるゴールまで決めた。

 所属クラブでコンスタントに試合に出る。それも高いレベルで、なおかつプレー時間が長いほど、2年後の東京五輪の出場資格をもつ1997年1月1日以降に生まれたホープたちの成長が促される。

 都内で記者会見に臨んだU-21日本代表を率いる森保一監督は、日本サッカー界のなかで力強く脈打ちつつある理想的なサイクルに、表情を綻ばせながら「非常に大きな財産になっていくと思う」とこう続けた。

「選手個人にとっても、Jクラブにとっても、そして代表チームにとっても、若い年代の選手たちがJリーグの公式戦の場で経験を積んでいること、現段階で自分のポジションを獲得して、それを維持するためにプレーし続けることができているのは、非常にいいことだと思っています。

 そして、代表活動において我々のチームに招集させていただいて、短い期間のなかでいい経験を積んでもらって、さらに成長してほしいという思いももっています。大切なのは日常のなかで、どれだけパフォーマンスをあげていけるか。こういう点にも、代表の経験からつなげてもらえれば」

 JリーグとJFAが長く抱えてきた課題のひとつに、若手の育成があった。たとえば2008年には、JFAの犬飼基昭会長(当時)がヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)を、23歳以下の大会に変更してはどうかと提案。Jリーグの鬼武健二チェアマン(当時)と対立したことがあった。

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