ダビデ・アストーリに捧げるコレオグラフィー【写真:Getty Images】
イタリア・セリエA第28節の試合が現地時間11日に行われ、フィオレンティーナがベネベントに1-0の勝利を収めた。フィオレンティーナにとっては、先月死去したキャプテンのDFダビデ・アストーリに捧げる1勝となった。
今月4日にアウェイでのウディネーゼ戦を予定していたフィオレンティーナだが、その試合に向けて宿泊していたホテルで、当日未明に主将のアストーリが急死するという悲劇に見舞われた。睡眠中に心臓発作を起こしたものとみられている。
ウディネーゼ戦も含めて4日に予定されていたセリエAの試合は全て延期。11日のホームゲームは、フィオレンティーナにとってアストーリの死去後の最初の試合となった。
試合前には観客席を埋めたサポーターが「ダビデ」の名をコレオグラフィーで表現するとともに、「残された者の心の中に生きている限りは誰も死にはしない。チャオ、キャプテン」などのメッセージが記された横断幕が数多く掲げられた。フィオレンティーナの選手たちはアストーリの名前と背番号「13」が入ったユニフォームでピッチに登場し、ウォーミングアップを行った。
黙とうに続いて試合が開始されたが、アストーリの背番号を表す前半「13分」には一旦試合が止められ、選手・観客らが拍手で改めてアストーリへの思いを表した。25分にはCKからのボールに頭で合わせたMFヴィトール・ウーゴが先制点を奪い、アストーリの写真がプリントされたTシャツを掲げてゴールを捧げた。
試合はそのまま1-0でフィオレンティーナが勝利を収めた。「残念ながら今までと同じではないが、ダビデが彼の人生の中で生み出したものを前へ進めていくのが我々の役目だ。彼はいつも我々と共にいる」とステファノ・ピオリ監督は試合後にコメントしている。
【了】