「3節で当たっておいて本当に良かった」(権田)
フィッカデンティ監督と選手が同じ考えを共有し、実行に移した結果が今季初勝利につながった。とはいえ権田は、マリノスと「3節で当たっておいて本当に良かった」と語る。なぜだろうか。
「発展途上で、楽しみなチームだと思います。変な話、後半戦にもう1回当たるじゃないですか、その時に完成していたら相当な脅威になる。今までのサッカーと真逆とは言わないですけど、結構違うサッカーをやっているので、最初からうまくいかないのは当然だし、後半もマリノスの選手たちは根気強く、それを自分たちのものにしようとチャレンジし続けていた。
今はまだうまくいっていないですけど、みんなが監督を信じて真っ直ぐやっていったら、すごく良いチームになるんじゃないかと思います。それは対戦していても、実際『ここうまくいっていないな』という部分と、逆に『ここ合われたら怖いな』という部分の両方を感じました」
GKならではの視点とも言えるだろうか。チームの後方から冷静に戦況を分析していた権田の眼には、マリノスに足りないものが映っていた。それは「臨機応変さ」だとヨーロッパでのプレー経験も持つ守護神は語る。
「相手がどうきて、どう攻めるというのは、『自分たちの形』ではありますけど、結局相手あってのものですよね。うちもそうですけど、結局ピッチ上で臨機応変に変えていかなければいけない。『自分たちの形はこれです、だからそれをやったけど負けちゃったよ』じゃダメで、勝つためにはどこかで相手の逆をとるとか、相手を上回らなきゃいけないのは間違いない。(マリノスの攻撃は)自然にオートマチックに動いていないのかな、というのは見ていて感じますけどね。『今ここに動けば良いんだっけ?』とか、『今ここに出すんだっけ?』みたいな感じはちょっと見えました」