横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督【写真:Getty Images】
明治安田生命J1リーグ第3節が10日に行われ、横浜F・マリノスはサガン鳥栖に1-2で敗れた。
今月7日のYBCルヴァンカップのFC東京戦で公式戦初勝利を挙げた横浜FMだが、リーグ戦では開幕から3試合未勝利が続いている。鳥栖戦は終盤に1点を返したものの、先に鳥栖が2点を奪っており、追いつくことができなかった。
今季から横浜FMを率いるアンジェ・ポステコグルー監督は試合後の記者会見で「今日は(自分たちの)パフォーマンスが良くなかったと思う。特に前半は良くなかった」と敗戦を潔く認めた。前日練習でも「鳥栖の守備のオーガナイズがしっかりしている」と警戒していたが、発展途上の攻撃的なサッカーでマッシモ・フィッカデンティ監督が築き上げた守備網を崩しきることはできなかった。
「勝つことはもちろん大事だが、今日は自分たちのサッカー、自分たちのスタイルを貫けているかという部分で良くなかったと思う。これまで良い試合も良くない試合もあったが、毎週良いパフォーマンスを見せるにはもう少し時間がかかると思う」
エリク・モンバエルツ前監督が昨季までに練り上げた戦術と、今季ポステコグルー監督が植えつけようとしている戦術にはかなりの違いが見られる。そのため新たなスタイルの習得に時間をかけざるをえない。
「正直いろいろなことを変えている中、相手は自分たちのプレーを阻止しにくると思う。特に前半は相手がかなりしっかりと守っていた。もう少し選手たちのリアクションをよくしなければ。それは来週の練習からしっかり落とし込んでいければ良いと思う」
横浜FMのパスワークを寸断しようと対策を練ってくるであろう相手に対し、どのような微調整を加えて上回っていくか。新体制でのリーグ戦初勝利には、自分たちのスタイルを貫きながらも、目の前の相手に柔軟に対応する臨機応変さも求められてくるかもしれない。
(取材・文:舩木渉)
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