横浜FMに新戦力のカメルーン代表MFオリヴィエ・ブマルが合流した【写真:舩木渉】
今月4日に横浜F・マリノス加入合意が発表されたばかりのカメルーン代表MFオリヴィエ・ブマルが来日し、9日の練習でチームに合流した。
練習後に取材に応じたブマルは「チームは家族のようで、みんな幸せそうに見えた。トレーニングの雰囲気も良くて、みんなが声をかけてくれ、家族の一員のように迎えてくれた。今日が初めてなので、これからどんどん馴染んでいけると思う」と、合流初日から新天地に好感触を得たようだった。
前所属の遼寧宏運で最後にプレーした昨年11月中旬から約4ヶ月ほど実戦から離れていることもあり、日本での初練習は大半の時間をランニング中心の別メニューに費やした。だが、ボールを使っての調整も行っており、コンディションはさほど悪くないと見られる。
ロナウジーニョを憧れと語るテクニシャンは「スピードを生かしたプレーや、俊敏性を生かしたドリブルには自信があるし、自分の動きで味方を生かすプレーも好き」と、自身の武器をアピール。さらに「フリーキックでもゴールを決められるし、コーナーキックからアシストも得意だ。まだ完璧ではないと思うけど、試合の中で全力を尽くして成長していきたい」と、日本でのプレーに高いモチベーションで臨んでいる。
ブマルはすでに横浜FMの動画もチェック済みで「マリノスはビッグクラブだと思う。決断を下すのは簡単だった。楽しみで仕方ない」と笑顔を見せる。自身のことをギリシャ時代から知るアンジェ・ポステコグルー監督とも加入前からコミュニケーションをとっている。「彼は素晴らしいチームだと言っていたし、君を必要としていて、君ならチームを成功に近づけることができると言ってくれた」と指揮官からの信頼も感じている様子だ。
そのポステコグルー監督は新戦力のカメルーン代表MFについて「まだコンディションなどは練習を見てみないとわからないが、来週には全体練習に合流させるつもり。コンディションが良ければ考え直すこともありえるが、現実的に考えれば、(試合での起用は)おそらく国際Aマッチウィークの後になるだろう」と、調整を急がせず慎重に見極める姿勢を示している。
攻撃においてゴールに直結する局面で力を発揮することが期待されるブマルのJリーグデビューは、今月31日のJ1第5節・清水エスパルス戦以降か。「素晴らしい国に来たことをすごく誇りに思う。短い時間ではなく、長くこの国でプレーしたい」と意欲に溢れる28歳の完全開花が待たれる。
(取材・文:舩木渉)
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