「自分たちの持っているものを出せた」(南野)
南野拓実によれば、ゲームプラン通りだったという。FCレッドブル・ザルツブルクに所属するアタッカーは試合後、開口一番次のように振り返った。
「僕たちはめちゃいい試合をしたと思うし、自分たちの持っているものを出せたんじゃないかと思います」
3月8日に行われたヨーロッパリーグ(EL)のラウンド16。ボルシア・ドルトムントは、ホームで第1戦を迎えたが、「自分たちの」試合をすることができなかった。
前半が始まるとロングボールを前線に入れながら、敵陣に入ってボールを回そうとするBVB。試合の立ち上がりについて、ペーター・シュテーガー監督の感触は、悪くはなかった。
「始まりの10分、15分ー我々は試合の中である程度は秩序立っていた」
しかし、その手応えも長くは続かなかった。
「それから次第に弱まっていった。テンポを高く保つことが出来なかった」
ベンチスタートの南野は、次のように感じている。
「相手も少し…そんなに…なんて言うんですかね、ナメてるって言い方じゃないけど、少しちょっと前半から決めに来てるっていうような感じはなかったので、僕的には。そういうところもあって、自分たちも上手くそういう隙を突けれたと思います」
もちろん23歳の日本人アタッカーは、ドルトムントのサッカーのレベルの高さは肌で感じている。
「ボール動かすの上手いし、中盤の選手がワンタッチとかで縦に付けるの上手いなと思いました。そういうところは僕らのリーグのレベルとは全然違う、そういうふうに感じました」
それでなお、「隙」は「隙」で見出されていたのだ。
「前からいいタイミングでプレッシャーに行くことができたら、今日の後半とか前半の最後みたいに、ハマっていい形でショートカウンターに行けるところがあるなと思っていたし、それが僕らの強みだと思う。今日みたいにボールを持たれる自分たちより強い相手に対して、いいタイミングでプレッシャーに行って、奪って、ショートカウンターでというのが僕らのスタイル。そういうところが上手く行ったんじゃないかなと思います」