仙台が開幕2連勝。チームの根幹は変わらず
J1のシーズン開幕から2試合が経過したが、ここまで全勝を守ることができている3つのチームの顔ぶれを予想できていた者は多くないだろう。
昨年のプレーオフを制して昇格した名古屋グランパスはトップリーグでの戦いに見事に再順応し、ガンバ大阪とジュビロ磐田を撃破。昨季は首の皮一枚で降格を免れたサンフレッチェ広島も、北海道コンサドーレ札幌と浦和レッズを破って勝ち点6を獲得している。ベガルタ仙台も快調な戦いを見せ、柏レイソル戦とFC東京にいずれも1-0で連勝を収めた。
ベガルタにとって、実は2017年のスタートも全く同じ形だった。開幕節では札幌とのホームゲームを1-0で制し、アウェイでのジュビロ戦も同じく1-0で勝利。だが第3節、ホームでのヴィッセル神戸戦に0-2で敗れて調子を崩してしまった。奇しくも今週土曜日(10日)、ユアテックスタジアム仙台に迎える相手もその神戸である。
「昨年は最初の2試合に勝てましたが、結局最後はああいう順位(12位)でした。だからこれで満足してはいけないのは分かっていますし、昨季とは違うということを見せられるように頑張りたいと思います」
先週末のFC東京戦で決勝ゴールを奪った石原直樹はそう話していた。「去年は2点目を取れないことがよくありました。うまく時間を使えなかったり、試合を終わらせるべき時にミスをしたりしていました。そこから学ぶことができたと思います」と石原は続けた。
「昨年と同じことを繰り返したくないという思いが全員にあります。2試合とも完封して勝てたことがその証拠だと思います」
仙台は今までも常に、守備の安定をキーワードとした戦い方を続けてきた。今年の渡邉晋監督のチームにおいても、その原則こそがチーム作りの最初の基礎となっていることに変わりはない。平岡康裕もそう明言している。
「僕ら守備陣にとっては、それ(無失点)こそが一番の目標です。これを続けていければ、ゆっくりだとしても確実に勝ち点を積み上げられることは分かっています」と元清水エスパルスのDFは語る。