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Jリーグ 7年前

仙台DF板倉滉、東京五輪世代の一番星に。同世代の活躍に刺激、新天地で解き放たれた輝く才能

text by 藤江直人 photo by Getty Images

「負けたくない、自分も点を取りたい」

板倉
板倉滉(左)は川崎Fの下部組織時代からともにプレーした三好康児(右)をはじめ同世代の選手たちの活躍を強く意識している【写真:Getty Images for DAZN】

 森保ジャパンにおける居場所を不動のものにするためにも、Jリーグの舞台で出場機会を増やしていく必要がある。2014シーズンからベガルタを率いる渡邉晋監督の戦術を理解し、U-21代表と同じ3バックの左を射止め、柏レイソルとの開幕戦へ向けて心の準備を整えていた2月23日に、モチベーションを大きく刺激するニュースが飛び込んできた。

 今季から導入された『フライデーナイトJリーグ』として、金曜日のナイトゲームで開催されたサガン鳥栖とヴィッセル神戸のシーズン開幕戦。開始わずか3分に自ら獲得したPKをゴール右に突き刺したのは、ともにAFC U-23選手権を戦った鳥栖のFW田川亨介だった。

 開幕直前に19歳になったばかりの左利きのストライカーは、選ばれた一戦における先制点が今季のリーグ全体の第1号ゴールになると強く意識していた。PKキッカーに指名されていたMF原川力に直訴し、自ら志願して左足を振り抜いて歴史に名を残した。

「僕たちの試合の前だったので、負けたくない、自分も点を取りたいという気持ちになりました」

 偽らざる本音を明かした板倉は、ホームのユアテックスタジアム仙台に柏レイソルを迎えた2日後の開幕戦で雄叫びをあげる。ともに無得点で迎えた53分、右サイドから上げられたクロスに宙を舞う。打点の高いヘディングから放たれた一撃が、日本代表GK中村航輔の牙城に風穴を開けた。

「同世代の選手たちが頑張っていると、やっぱり刺激を受けますよね。自分も頑張らないと、という気持ちになりましたし、これからもいい意味で刺激し合いながらやっていきたい」

 J1で決めた初ゴールが、開幕戦を1‐0の勝利で飾る決勝弾になった。歓喜の雄叫びとともに、ホームにかけつけた1万5655人のファンやサポーターへ、新天地で託された背番号6とともに自身の存在をアピールした。

 田川や板倉だけではない。北海道コンサドーレ札幌では、板倉と時を同じくして期限付き移籍した三好が2試合連続でフル出場。敵地に乗り込んだセレッソ大阪との第2節では、右サイドから送った絶妙のクロスで“タイのメッシ”の異名をもつMFチャナティップの来日初ゴールをアシストした。

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