酒井宏樹が痛感。ラサナ・ディアラの存在感
そうして2試合プレーした後の、2月14日のレアル・マドリーとの第1レグでは起用も考えたようだが、結局はモッタ負傷後にバックアッパーを務めていたジオバンニ・ロ・チェルソを選んだ。
ところがこの試合でのロ・チェルソのパフォーマンスは、このようなビッグマッチで重要なポジションを司るには実力不足であったから、現在エメリ監督は、第2レグまでにアンカー問題を解消する必要に迫られているのだった。
前戦のストラスブール戦では、チームが5-2と快勝した試合でそれほどタフな場面がなかったこともあるが、ボールホルダーへの寄せの場面で1テンポ遅れていたり、パスミスも目立ち、正直、まだ本調子ではないかな、という印象だった。
しかしこの25日のマルセイユ戦では、ボールを奪取、その後のパス展開、という動きが非常に安定していて、かと思えば思い切ってゴールエリアまで競り上がってくるダイナミックなプレーもあり、自陣にも相手にもインパクトを与える動きをしていた。データ会社Optaの調べでは、マルセイユ陣営でのパス成功率は100%(9本中9本成功)だったという。
対戦したマルセイユの右SB酒井宏樹も、「今日は中盤にラス(ディアラ)が入っていたので、(PSGは)とられた後のボールの取り返し、というのがかなり激しかったですね。中盤のところであれだけ頑張れる選手がいると難しいです。
しっかりファウルで取り切ることが多かったので僕らのカウンターのチャンスはすべてふさがれてましたし……もともとテクニックもクオリティもある選手ですから」と元チームメイトのプレーを賞賛していた。(ディアラは15-16シーズンから約2年間マルセイユに所属)
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