バレンシアに所属するMFジョフレー・コンドグビアが古巣インテルの惨状を嘆く【写真:Getty Images】
昨季までインテルに在籍し、今季は期限付き移籍でバレンシアに所属しているフランスMFジョフレー・コンドグビア。
セリエAではモナコ時代のような躍動感が鳴りを潜めて定位置確保には至らなかったが、スペインでは別人のような活躍を披露している。中盤の柱としてチームに欠かせない存在となり、マルセリーノ監督率いるチームを力強く支える。
そんなコンドグビアがスペインのラジオ『カデナ・セル』のインタビューの中で、レンタル元のインテル内部の惨状を非難した。「インテルの最大の問題はバランスを欠いていること」と語る25歳は、自身が在籍した2シーズンの間に起こったドタバタがチームのパフォーマンスに影響したことを指摘する。
「あれはただのカオスだ。僕は2年間で4人か5人の監督と仕事をした。チームは絶えず変化していた」
コンドグビアがインテルに入団した2015年夏当時、チームの指揮を執っていたのはロベルト・マンチーニ監督だった。その後、同監督が解任されると鳴り物入りで迎えられたフランク・デ・ブール監督はわずか2ヶ月でクラブを追われ、ステーファノ・ヴェッキ暫定監督を挟み、ステーファノ・ピオリ監督が就任した。
しかし、ピオリ監督もリーグ戦3試合を残して解任の憂き目に遭い、再びヴェッキ暫定監督が率いてシーズン終了を迎えた。コンドグビアの言葉通り、2年間で4回の監督交代、4人の指揮官が存在したことになる。
「クラブは選手や監督を助けなければいけない。監督が絶えず変われば上手くいくのは難しい」というフランス代表MFの思いは至極真っ当なもの。
自身のパフォーマンスが低調だったことにも影響したのか、「特に若い選手の場合、そのような(度重なる監督交代がある)状況で何かを解決するのは難しい。上手くいかない場合でもバランスが必要であり、共に働き続ける必要がある」と継続の必要性を訴えた。
マルセリーノ監督の下ではモナコ時代に将来を嘱望された当時のコンドグビアが戻ってきている。リーグ戦20試合に出場して3ゴール1アシストを記録するなど、セントラルMFながら決定機にも絡むダイナミックなプレーを取り戻した。
バレンシアがインテルと締結したコンドグビアの契約には、シーズン終了後の買い取りオプションも付けられている。セリエAの名門の惨状を嘆くフランス人MFは、スペインでの1年を終えた後、どんな決断を下すだろうか。
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