何より「負けないこと」が重要
ドルトムント空港には主将の姿があった。
「準備はできている」
ふくらはぎの負傷から復帰したマルセル・シュメルツァーは、そう報道陣に言い残すと、イタリアに向かう機上の人となった。
2月22日にヨーロッパリーグ(EL)のラウンド32、第2戦を戦うボルシア・ドルトムント。ホームに迎えたアタランタBCとの第1戦は、3-2のスコアで勝利した。よってアウェイでは、勝つか引き分けの結果を残せば、ラウンド16に駒を進めることができる。
なお、3-4での敗北、もしくは3点以上を奪った上で1点差での敗北でも、ラウンド32の突破は可能だ。その場合、第1戦も含めた合計スコアはドローになるが、アウェイゴールの数で上回ることになり、BVBの勝ち抜けが決まる。
ハンス・ヨハヒム・ヴァツケ社長は、何より「負けないこと」を強調。
「最も重要なことは、明日、我々が負けないことだ。簡単ではないだろうが、我々にとって全てはっきりしている」
アタランタが第1戦で示した組織的な守備と鋭い攻撃、何よりチャンスを確実にモノにしようとする貪欲な姿勢を振り返れば、第2戦も決して「簡単ではないだろう」。手応えを得たジャン・ピエロ・ガスペリーニ率いるアウトサイダーは、ドルトムントを恐れることなく、勇猛果敢に挑んでくるはずだ。無失点でゲームを終えることは、難しいかもしれない。
シュメルツァーは戦列に戻ってきたが、ユリアン・ヴァイグルがイエローカードの累積により出場停止処分を受けている。今冬にFCバーゼルから獲得したCBマヌエル・アカンジは、UEFAの規定により、ELを戦うメンバーに登録することができなかった。スイス代表DFは、10日のハンブルガーSV戦、18日のボルシアMG戦にそれぞれ先発フル出場。両試合とも無失点での勝利に貢献していた。