さらなる発展を目論む今季
ユン・ジョンファン監督就任1年目の昨季、C大阪はクラブ史上初のタイトル獲得となるJリーグYBCルヴァンカップ優勝に続き、天皇杯でも優勝。見事、2冠を達成し、クラブ史に残る歴史的なシーズンを送った。迎えるユン・ジョンファン体制2年目となる今季は、C大阪にとって4年ぶり3度目となるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)にも出場する。
J1リーグ、ルヴァンカップ、天皇杯、ACLと4つの大会に臨むことになる今季。1月15日に行われた「2018チーム始動記者会見」にて、指揮官は具体的な目標こそ口にはしなかったが、「昨年度、チームとしての基盤を作り上げた。今年はそれを引き継ぎ、チームとしてさらに発展させていきたい」と、昨季、チームに構築した“堅守とハードワークをベースにした規律ある組織的なサッカー”を基盤とした上で、さらなる発展にも言及した。
具体的に高めていきたい部分については、「相手ゾーンでボールを所有する時間を増やす」こと。そのために、「ボールを奪われた後の切り替えの速さも求めていく」という2点。攻守において、より能動的なチームへと進化させるべく、チーム作りを進めている。
そんな目指すべきチームの方向性の一端が垣間見られたのが、川崎Fとの富士ゼロックス・スーパーカップ。試合序盤から主導権を握ると、山口蛍の先制点が決まるまでは川崎Fを圧倒。守備では前からのプレスでパスコースを限定し、縦パスを入れさせずに中央を締め、ボールを奪えば、的確にパスをつないでフィニッシュまで持っていった。守勢に回る展開を余儀なくされた昨季のルヴァンカップ決勝から、内容面でも進歩の跡を見せた。“2冠からの進化へ”。志を高く持ち、より成熟したチームへと脱皮を図る。