ピッチ状態は最悪。何とか「フットボール」をプレーしたドルト
ピッチコンディションは最悪だった。2月18日に行われたブンデスリーガ第23節、対ボルシアMG戦。試合の後でロマン・ビュルキは、敵地の芝の状態に言及した。
「この芝の上ではどんなフットボールも実際にプレーするのは難しい。率直に言って、そんなピッチは未だかつて見たことがないし、プレーするのが極めて困難だった」
もっともボルシア・ドルトムントの正GKは、決して負け惜しみを言ったわけではない。そんな「芝」の状態にもかかわらず、前半、BVBの選手たちは、なんとか「フットボール」を「実際にプレー」した。
ペーター・シュテーガー監督は[4-2-3-1]の布陣を採用。2列目に並んだのは右からマルコ・ロイス、マリオ・ゲッツェ、そしてアンドレ・シュールレだ。“ドイツ代表トリオ”は、持ち前の高い技術を発揮。「そんなピッチ」でも、正確なドリブルとパス交換で、ボルシアMGのゴールに迫っていった。
ワントップに入ったミチ・バチュアイのシンプルなプレー選択も、功を奏したかもしれない。黒子役に徹した“新エース”は球離れも良く、“ドイツ代表トリオ”にスペースを与えていた。25分、中盤に下がったバチュアイが、ゲッツェからのパスをワントラップからゴンサロ・カストロに落とす。カストロはダイレクトで前方のシュールレへ。さらにロイスもダイアゴナルに走り込んだ。結局シュールレはシュートを選択し、DFにブロックされて攻撃は実らなかったが、芝の状態が悪いからこそ、“ドイツ代表トリオ”を活かすダイレクトプレーは効果的だった。