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完封負けでも収穫あり。横浜FM指揮官、スタイルへの自信深め「攻守で圧倒したい」

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

アンジェ・ポステコグルー
横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督【写真:田中伸弥】

 17日、Jリーグ開幕前のプレシーズンマッチとしてFC東京と横浜F・マリノスが対戦した。

 アウェイに乗り込んだ横浜FMは、序盤に自分たちのミス絡みで失点を喫した。結局、それが決勝点となり0-1で敗れている。

 しかし、今季から横浜FMを率いるアンジェ・ポステコグルー監督は「いいゲームでした。自分たちのスタイルをしっかり最後まで貫けた」と、チームの出来に手応えを感じているようだ。新たに取り組んでいる戦術も徐々に浸透してきており、ボール支配率でFC東京を上回って相手陣内に押し込む時間も増えた。

 昨年のように低い位置で守備ブロックを敷いて守り、強力な両サイドアタッカーに預けるカウンター中心の戦術からは「明らかに変わった」と指揮官が話すように、横浜FMのスタイルはパッと見でわかるほど変貌した。

「まだ始まって3、4週間だが選手たちは頑張ってくれている。我々はボールをキープし、ダイナミックなサッカーをしようとしています。今日の試合の中でも何度かそういう時間帯があった。これから時間はかかると思うが、しっかり落とし込んでいければいいと思う」

 ポステコグルー監督の理想は「アグレッシブなチーム」になり、試合を支配すること。リーグ優勝を目指すとも宣言しており「攻撃だけでなく守備でも圧倒していきたい。我々は相手のプレッシャーに対して引きたくない」と強気な姿勢を崩さない。

「まだチームがプレーを理解し始めた段階で、プレシーズン最初の2、3週間は半信半疑のところもあったと思うが、この1週間で進歩が見えてきている。この試合を終えて、また一歩、選手がこのやり方を信じる力が増えてくれば、よりいいチームになっていくと思う」

 最終ラインを高くし、相手陣内でボールを支配したうえでゴールを目指す。そのスタイルを選手たちも徐々に理解し、ピッチ上で体現できるようになってきている。J1開幕戦まで残り1週間でどこまで完成度を高められるかが、スタートダッシュの成否に大きく関わってくるだろう。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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