横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督【写真:舩木渉】
横浜F・マリノスは17日にFC東京とのプレシーズンマッチに臨む。今季初めてのJ1クラブとの一戦、そしてリーグ開幕前最後の重要な実戦の場だ。
宮崎キャンプから横浜に戻ったマリノスの面々は、今週のトレーニングを通じて戦術の落とし込みに時間を割いてきた。アンジェ・ポステコグルー監督も「シーズンを通して戦術を落とし込んでいくが、少しずつわかってくれている選手も出てきている」と、選手たちの戦術理解に一定の手応えを感じているようだ。
しかし、17日のプレシーズンマッチ・FC東京戦、そして翌18日に同じカードで行われる練習試合では、あくまでコンディションの向上を目的としていると指揮官は強調する。14日の練習では「みんな一生懸命やってくれている。データを見ても記録は良くなっている」と、開幕に向けて状態が上がってきていることを明かしていた。
また16日の練習でも、FC東京との2試合に向けて「試合勘、コンディション、それが全て。2試合あるので、なるべく多くの選手に90分間プレーさせてあげて、コンディションを上げることが一番大事になる」と、結果よりも内容に重きを置く姿勢を打ち出していた。
コンディション向上を重視しているからか、マリノスはキャンプから帰って一度もセットプレーの練習をしていない。「すでにデザインされている」と準備を進めていることは認めたものの、「セットプレーは我々にとって重要なもの。シーズン開幕前に我々がどうやるか、というのをあまり見せたくない」とポステコグルー監督は語り、FC東京との2試合ではあえて戦術の一端を隠したまま戦うつもりだ。
紅白戦や戦術練習では攻守にわたって昨季と違うアプローチを試し、選手たちも新しい戦い方をピッチの上で表現できるようになってきている。これまで積み上げてきたものを、FC東京相手にどこまで発揮できるか。今季序盤戦を占う上でも重要な一戦になりそうだ。
(取材・文:舩木渉)
17日のFC東京戦に向けた予想先発メンバー
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