元日本代表監督のハビエル・アギーレ氏【写真:Getty Images】
2011年にスペインで起きたと疑われる八百長疑惑事件に関する審理が再開されることになった。スペイン紙『マルカ』が13日付で伝えている。
この一件では、2010/11シーズンのリーガエスパニョーラ最終節で1部残留の懸かる試合に臨んだレアル・サラゴサが、対戦相手のレバンテとの間で金銭取引を行って試合結果を操作したと疑いが持たれている。サラゴサはレバンテに2-1の勝利を収めて残留を決めた。
当時サラゴサを率いていた元日本代表監督のハビエル・アギーレ氏も関与が疑われている。2014年8月に日本代表監督に就任したアギーレ氏だが、本件の八百長疑惑を理由として翌2015年2月に日本サッカー協会との契約が解除された。
他にもマンチェスター・ユナイテッドのスペイン代表MFアンデル・エレーラや、アトレティコ・マドリーのキャプテンを務めるMFガビ、レスター・シティのMFビセンテ・イボーラなど、当時の両チームに所属していた選手たちに不正行為の疑いがかけられている。
審理の再開を求めた検察は、上記の選手たちやアギーレ氏らに対し、懲役2年およびサッカー関連の活動停止6年を求刑しているとのこと。スペインでは初犯で2年以下の懲役刑は執行猶予がつき実行されないことが通例であるため、選手たちにとって実際に問題となるのは活動停止処分の方だとみられている。
だがアギーレ氏は本件とは別に、2013/14シーズンのオサスナ対エスパニョール戦でも八百長に関与した疑いが持たれ、調査が行われている。どちらも有罪と結論付けられた場合、実刑を逃れるのは困難になるとの見方が伝えられている。
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