川崎フロンターレに復帰し4番を背負うFW大久保嘉人【写真:Getty Images】
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の本戦が開幕し、川崎フロンターレは13日に行われたグループFの初戦で上海上港に0-1で敗れた。
川崎Fは10日のFUJI XEROX SUPER CUP 2018でセレッソ大阪に敗れており、新シーズンは公式戦2連敗スタートとなった。2年前まで川崎Fに在籍し、今季FC東京から復帰したFW大久保嘉人は「まだ2試合目」と状況を楽観しつつも「後ろに重たい。恐れているわけではないですけど、大胆さがないから、前にいくぞって見せないと」と攻撃面での奮起を促した。
「守備の意識はありますからね。でもそっちばかりに傾いているかなとは思いますね。前に人数がいない」
大久保がかつて在籍していた一昨季までの指揮官は風間八宏監督だった。当時はいまよりも攻撃に比重を置いたサッカーだったが、そこに後任の鬼木達監督が積極的な守備意識を植えつけて昨季は悲願のJ1初制覇を成し遂げている。その場に大久保はいなかったが、今季あらためてチームに復帰して攻守のバランスの重要性を見にしみて感じているようだ。
「ブロックを組んで守る時間帯もありますし、前で(ボールを)握る時間帯もあります。その『前で握る時間帯』を長くというか、大事にして、ゴール前を大胆に。そうすればうまくバランスがとれていくんじゃないか」
上海上港は守備に回ると4バックと3人のセントラルMFが強固なブロックを敷いて川崎Fの選手が動くスペースを消してきた。そのような困難な状況でも「大胆な」プレーで相手のブロックを壊し、ゴール前に攻め入っていくのが川崎Fの真骨頂。今季はまだそういった積極的な崩しが見られない。
「フロンターレがやろうとしていることは間違いなくずっと続いている」と語り、自分たちの“らしさ”を深く理解する大久保は改めて強調し、さらなる改善を誓った。
「後ろが重くなるから、あえて俺も下がらず前にいたんですけど、向こうもブロックを組んでいたから、そういう(後ろでボールを回す)時間帯がちょっと長かったかな。そこをどう改善していくか。大胆に裏だったりとか、そういう(相手のディフェンスを)間延びさせるようなことが大事になっていくのかなと思います」
(取材・文:舩木渉)
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