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Jリーグ 7年前

柏が体現する“強化の三本柱”。目指し続けた頂点へ…指揮官が口にする「ACL制覇」の野望

柏レイソルは今季こそメジャータイトルの獲得を、と強い意気込みで走り出した。攻守両面の補強で弱点の克服に挑み、国内リーグとACLを並行して戦い抜くための準備も抜かりない。アジア制覇を強く意識しながら臨む新シーズン、「優勝」が現実的な目標に見えてくるかもしれない。(取材・文:鈴木潤)

text by 鈴木潤 photo by Getty Images

柏が意識する「60」の意味。スタイルに合致した新戦力も獲得

柏レイソル
柏レイソルが今季の大きな目標に掲げるのは「ACL制覇」。そのための戦いはすでに始まっている【写真:Getty Images】

 リーグ戦4位と天皇杯ベスト4。柏レイソルが昨季残したこの成績は、客観的に見れば上々の結果である。

 しかし、前半戦の8連勝によって一時は首位に立ち、後半戦でも川崎フロンターレ、鹿島アントラーズを射程に捉えていたにもかかわらず、リーグ終盤のヴァンフォーレ甲府、北海道コンサドーレ札幌、大宮アルディージャとの3連戦では1分2敗と勝ち点を積み上げることができなかった。最終的にはタイトルはおろか自力でのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得もできなかったのである。

 セレッソ大阪の天皇杯優勝によってプレーオフ出場の権利が舞い込んできたとはいえ、ACL出場を最大の目標に掲げていた柏にとっては、いくつかの課題を感じさせた2017年シーズンだった。

 下平隆宏監督は、今季の目標として昨季同様に「勝ち点60」に加え、新たに「得点60」を掲げた。これは他の上位チームに比べて得点数が少なく、決定力の差が順位に反映されたという反省から挙がった数字だ。

 したがって今季の新戦力も「得点60」を見定めて攻撃陣を中心にテコ入れを図った。大宮から江坂任と瀬川祐輔、アルビレックス新潟から山崎亮平、ペルーのデポルティボ・ムニシパルから澤昌克という顔ぶれを揃えた。彼ら4人は、いずれも攻撃的な特徴を持ちながらも、ゾーンの間でボールを引き出せるポジショニングの妙と、ダイレクトプレーを駆使して周囲の選手と関わっていく持ち味がある。

 例えば、昨季までの柏にはディエゴ・オリヴェイラ、大津祐樹という強力なタレントがいたが、彼らはボールを持って前を向いた時には無類の力を発揮するも、ダイレクトタッチによる連動したコンビネーションで崩すタイプではなかったため、チームのスタイルにフィットしづらい側面があった。

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